当日の天候に合わせて、軽快にツアーを戦う。
それが下家のスタイル

「バンテリン東海クラシック2025」でスタンドバッグを使用する下家秀琉
大会最少スコアに並ぶ通算17アンダーで初優勝を遂げた下家プロに「バンテリン東海クラシック2025」でスタンドバッグを使用していた理由を聞くと、「大会中はキャディが後輩や同級生の子だったので、その子たちが"重い"って言うから」とキャディ想いな一面をのぞかせる。ただ語り口からはキャディの体力的な負担が減れば、その分、より密なコミュニケーションをとる余裕が生まれ、また、より質の高いキャディ業務を遂行できる、そんな狙いもうかがえる。

写真は下家プロ使用モデル、タイトリスト「プレミアムスタンドバッグ」
9型(47インチ対応)ながらフード付きで重量2.9kgと軽量
右サイドにはレインウェアなどの収納にも適した大型ポケット付き
ところで、プロの間で主流のツアーバッグと、担ぎでラウンドする学生に人気のスタンドバッグ、どれくらい重量差があるのだろうか。
抜群の収納力、堅牢性をそなえたツアーバッグは重量もヘビー級。キャディバッグ単体で4kgオーバーは当たり前で、中には5kgを超えるモデルもある。14本のクラブのほかに防寒具やレインウェア、ドリンク、軽食、練習器具など、多くのアイテムを収納するツアーの現場ではキャディにかかる負担は大きい。
対してスタンドバッグは2kg~3kg台が主流。ツアーモデルよりも当然コンパクトだが、「晴れの日なら僕的には必要なものは全部入るし、試合中に困ったことはありません」(下家)と、その収納力はプロにとっても必要十分だという。

左サイドには小物類の収納に便利な2つのポケット付き。アイテムを整理して収納可能だ
ちなみに同ツアーでは、ともに2勝の実績を持つ木下裕太とジェイビー・クルーガーも天候に応じてスタンドバッグを使用中。
「もう4年くらい使っていますが、移動が本当にラク。自分で練習場に行くときもツアーバッグだと目立ってしまうので(笑)、そのあたりも気に入っています。モノも結構入るんですよ」(木下)。
妻がキャディを務めることが多いジェイビー・クルーガーは「収納はレインウェアを二人分入れようとすると足りないけど、一人分なら問題ありません。手押しカートがあってもツアーバッグだと重いので、スタンドバッグの軽さは魅力です」とそのメリットを語る。

バッグの重量を両肩に分散して背負えるストラップ。担ぎでのラウンドのほか練習場での移動も快適
軽さと収納力を両立。
スタンドバッグは
アマチュアにも恩恵十分!
学生ゴルファーのイメージもありアスリートな雰囲気が漂うスタンドバッグだが、ツアーバッグよりスリムなボディは現代の住宅事情にもマッチ。宅急便をよく利用するゴルファーにとってツアーバッグの堅牢性とシューズまで入る収納力は捨てがたいが、クルマが主な移動手段のゴルファーにとっては、スタンドバッグはトランクの容量を考えても合理的なサイズだ。

口径は9型。プレミアムの名の通り、ベロア生地が高級感を醸し出す
いまでは、下家プロが使用するタイトリスト「プレミアムスタンドバッグ」のように、スタンド型でもバッグ内が分割されていて、クラブの出し入れがスムーズなモデルも多い。

直立時の安定性もバッグ選びで重視したいポイントだ
練習量、ラウンド数ともに桁違いなプロゴルファーにとって、ともに戦える堅牢性と軽量性を兼ね備えたキャディバッグは多くない。選び抜いた最小限の装備で18ホールを軽快に戦う。そんな若々しいプロゴルファーのエッセンスを、自身のプレーに取り入れてみてはいかがだろう。


