
yahoo!ニュースのレッスン記事に寄せられたコメントに、解説したプロがコメント返し!(写真はイメージ)
『右足の蹴りは必要ないのかな?』
記事タイトル:シェフラーの「右足を後ろに引く」動作はどんな効果がある? アマチュアが取り入れるなら「ベタ足」からがオススメ!【100切り】
ピックアップしたコメント:『右足の蹴りは必要ないのかな?』

東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ
後藤:元記事の内容をざっくり説明すると、「シェフラーの右足が引ける動作は、上半身とは逆回転の動きを下半身ですることで、より強い捻転差を作っている。シェフラーの場合は少し極端だけど飛ぶゴルファーに共通する動き、でもおそらく大半のゴルファーは意図せず自然に起こってしまっている」というお話でした。アマチュアの方がマネするのはNG、もしより捻転差を作る動きを取り入れるとしたら、ベタ足で振ってくださいと最後に触れていましたね。
ではピックアップした質問コメントに答えると、右足の蹴りは必要ないです。
クラブを振っていって腰を回転させ、フォロースルーを迎える。その時も意識は基本的に「右足ベタ足」です。で、ここから回転力やクラブの推進力が強い方ほど右足のめくれが強く、大きくなってきて「結果的に」右足が上がってくるんです。
だから「右足を蹴る」というイメージを持っていると、そもそも間違っている可能性が高いです。
で、上半身の運動量が極まって強くなって推進力が上がると、今度はベタ足より右足を引いたほうが良いとなってくるんです。要は右足を引けば引くほど、左へ振り抜いていく体の回転を止められる、ブレーキがかかるから、そのぶん上体・腕・クラブが走りやすいんです。
記事でも説明していますが、おそらく本人たちは右足を引いているつもりなんてあまりないんだけれども、上半身の推進力がどんどん強くなっていくにつれて右足が「引けてきちゃっている」っていう感じなんです。
だから「右足を蹴る」意識をしているうちは、多分あんまりやらないほうがいいと思います。ただ、ベタ足で練習していくと、徐々に徐々に右足のかかとが引き上げられていく感覚が出てくるようになるはず。そうなってきたら結果的にプロみたいな、右足のかかとが引き上げられたフィニッシュになっていきます、というお話でしたね。
アマチュアの方の上半身の出力では、「右足が自然と引けてしまう」なんてまず起こらないし、意図的に動きを真似しちゃダメです。ブレーキをかけてクラブを走らせる動作をやるにしても、まずはベタ足からということです。
あともう1つ同じ記事からコメントをピックアップしますね。
ピックアップしたコメント:『これだよ、スポーツ――特にゴルフをする人間を迷宮に放り込む言説は』
シェフラーは決して右足を「引いて」いる訳じゃない。合理的なスウィングなら結果として起きる力の移動の結果「引けてしまっている」だけで、さらに彼の飛び抜けた身体能力がそれを加速させているだけだ。ほとんどがここを勘違いして「そうか! だったら右足を引けばシェフラーみたいなスウィングになるのか!と、さらに隘路に迷い込み引き返せなくなる』(編注:以下略)
後藤:この方が言っていることは別に間違ってないと思いますよ。だって、僕は記事でそうやって言っていますから。右足は「引けてしまっている」だけだし、「そもそも安易に真似するのはNG」なんです。コメントを見た時に「だからそう言ってます!」って思いました。
今回の記事に限らず、いわゆる「自分語り系」のコメントって、僕も読んでいて「まあ間違ってないよ」ってことが多いです。けれど「それを分かりやすく書いているから、もう1回読んでみて」って思うことが多々ありますね。



