
廣野GCにあった「JGAゴルフミュージアム」
同ミュージアムは兵庫県にある廣野GCの協力を得て、1982年に開館。しかし、施設の老朽化などの理由で昨年12月をもって一般公開を終了して閉館式も行った。収蔵品は約2000点。昨年亡くなったジャンボ尾崎のドライバーなども展示されていた(「尾崎コーナーは移転先で拡充して展示される予定」とJGA専務執行役、山中博史氏)。
それはさておき、これらの貴重な収蔵品が日の目を見ないのは、ゴルフ界の大いなる損失といえるが、現実には移転先は未定のままだ。しかし、この受け入れ先として手を挙げた人がいる。岐阜在住の会社経営者である國江仙嗣氏だ。
一般財団法人・ワールドヘリテージ財団を設立し、岐阜県の旧庁舎を保存活用するプロポーザル(企画競争入札)に申し込み落札したのである。「旧庁舎は1924年に竣工していて、JGA設立年と全く同じなんです。これがミュージアムを誘致させていただこうという動機の1つです。この旨、JGAさんには企画提出しました。もう1つは日本初のゴルフ場、神戸GCで初めてプレーした日本人の小倉庄太郎・末子兄妹が岐阜・大垣藩出身ということ。縁もゆかりもあります。常時開設して学芸員なども置きます。岐阜のために何か貢献したい」(國江氏)
旧庁舎は800坪増設し、耐震工事を経て完成するのは2~3年後という。國江氏はUSGA、R&Aのミュージアムの見学などもして受け入れ態勢は整いつつある。これを受けて「まことにありがたい話で、会長の池谷も感謝の意を示しています。ただひとつにはやはり首都圏で……というのがありまして。もちろん、國江さんは候補の1人です。今年中に廣野さんから引き上げなければならないので、それまでに収蔵品の整理をしまして、移転先を決めるということになります」(前出・山中氏)
この移転の事案を報じ続けている日本ゴルフジャーナリスト協会会長の小川朗氏は現況を次のように分析する。
「JGAは首都圏を希望しているようですが、そうなると開設の初期費用もランニングコストもかなり必要です。それらの条件を國江さんのところはクリアしているので、現時点では最有力候補といっていいのでは」
これからの動向が注目される。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年2月3日号「バック9」より

