「AT&Tペブルビーチプロアマ」の2日目。初日に「62」を叩き出し、単独首位からスタートした久常涼が、難関スパイグラスヒルGCでもその輝きを失わなかった。スコアを5つ伸ばし、通算15アンダー。この日ペブルビーチGLでチャージをかけたレフティ、アクシャイ・バティアに並ばれたものの、堂々の首位タイで週末の決勝ラウンドへと駒を進める。そして、その背後には「2023年以来の優勝」を虎視眈々と狙う人気者、リッキー・ファウラーが1打差で不気味に迫っている。

「ミスジャッジ」を即座に帳消しにした久常のイーグル

画像: 首位タイで週末を迎える久常涼(撮影/岩本芳弘)

首位タイで週末を迎える久常涼(撮影/岩本芳弘)

初日のペブルビーチとは異なり、この日のスパイグラスヒルは久常の忍耐を試す舞台となった。 インスタートの久常は、前半を順調に滑り出したものの、折り返しの18番と後半1番で連続ボギーを喫した。初日はノーボギーだった男に訪れた、初めてのピンチ。しかし、今の彼はメンタルが違う。

「ただの判断ミスだと思った。だから、リセットするのは簡単だった」

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その言葉通り、彼はズルズルと後退することはなかった。圧巻は後半7番(パー5)。残り222ヤードからピンそば10フィート(約3メートル)につけ、起死回生のイーグルを奪取。現地記者に「君はただリセットしただけでなく、コースを征服したね」と言わしめるほどの活躍を見せた。

「最後も良いバーディで締めくくれた。ハッピーだよ」

ポアナ芝への適応と、ミスを引きずらない精神力。久常のPGAツアー初優勝は、もはや夢物語ではない。

「アイアンを見せびらかせ」バティアが首位並走

久常と並んで首位に立ったのは、24歳のアクシャイ・バティアだ。キャディのジョーから「お前のアイアンショットは最高なんだから、フェアウェイに置いて、あとはそれを見せびらかせ」と鼓舞されているというバティア。その言葉通り、キレのあるショットでバーディを量産し、通算15アンダーまで伸ばしてきた。

「ゴルフスウィングも、パッティングも、すごくいいスポットにいる」

先週の「WMフェニックスオープン」で3位タイの好調を維持し、自信に満ちた表情で久常との直接対決に挑む。

復活の狼煙か? ファウラーが「単純化」でV争いへ

首位の二人を1打差(通算14アンダー)で追うのは、リッキー・ファウラーだ。「何か特定の要素が良かったわけじゃなく、すべてがソリッドだった」と振り返るファウラーは、この日スパイグラスヒルで「64」をマーク。特にアイアンショットが冴え渡り、SG: Approach(ショットの貢献度 / グリーンを狙うショットの貢献度)で「4.914」と約5ストロークを稼ぎ出した。

「物事をシンプルに保つことができている」

2023年の「ロケットモーゲージ・クラシック」以来となる優勝へ。久々のタイトル争いにも、その語り口はあくまで穏やかだ。

シェフラー、マキロイは「爆発」待ちの展開

一方、世界ランキング1位と2位の二人は、ややフラストレーションの溜まる位置にいる。

画像: 初日、2日目を松山とラウンドしたシェフラー(撮影/岩本芳弘)

初日、2日目を松山とラウンドしたシェフラー(撮影/岩本芳弘)

初日出遅れたスコッティ・シェフラー(世界1位)は、スパイグラスヒルで「66」と巻き返したが、通算6アンダーで首位とは9打差。「昨日よりはマシなスコアだが、内容よりスコアが悪い」と不満を漏らしつつも、7番でのチップインイーグルなどで意地を見せた。「残り2日でスペシャルなラウンドが2つ必要だが、まだ終わっちゃいない」と諦めてはいない。

ディフェンディングチャンピオンのローリー・マキロイ(世界2位)は通算9アンダー。連日スタートダッシュを決めるものの、後半に失速する展開が続いている。「2日間とも(好スタートを)無駄にしてしまった気分だ」と語るが、首位とは6打差。マキロイの爆発力なら、まだ十分に射程圏内と言えるだろう。

久常とバティアの若きマッチレースか、ファウラーの復活劇か、それとも世界王者の大逆転か。ペブルビーチの週末は、極上のドラマを用意して待っている。


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