「ジェネシス招待」のムービングデー。新星ジェイコブ・ブリッジマンが通算19アンダーで歴史的な独走劇を演じる中、後続のリーダーボードにはPGAツアーを牽引する2人の「絶対王者」が不気味な存在感を放っている。単独2位につけるローリー・マキロイと、猛チャージで22位タイへ急浮上した世界No.1、スコッティ・シェフラーだ。
画像: 22位タイまで浮上したスコッティ・シェフラーと今季初の最終日最終組に挑むローリー・マキロイ(どちらも写真は25年全英オープン、撮影/姉崎正)

22位タイまで浮上したスコッティ・シェフラーと今季初の最終日最終組に挑むローリー・マキロイ(どちらも写真は25年全英オープン、撮影/姉崎正)

マキロイの眼光。「特別な何か」でプレッシャーをかける最終組

画像: 6打差あるが、プレッシャーをかけ続けると意気込むマキロイ(写真は25年全英オープン、撮影/姉崎正)

6打差あるが、プレッシャーをかけ続けると意気込むマキロイ(写真は25年全英オープン、撮影/姉崎正)

首位と6打差の通算13アンダー。普通なら白旗を上げる大差だが、マキロイの眼光は死んでいない。 3日目はポアナ芝の難グリーンに手を焼き、「パットがディフェンシブになりすぎた」とフラストレーションを溜めながらも「69」でまとめ、単独2位の座を死守した。

「ジェイコブは信じられないような3日間をプレーしている。明日、僕や他の誰かが彼を捕まえるには『何か特別なこと(something special)』をしなければならないだろうね」

経験の浅い若き首位者に対し、経験値と爆発力でプレッシャーをかけられるのは、フィールドでただ一人、マキロイしかいない。

「最終組に入れたのは大きい。彼に僕の姿を意識させて、良いスタートを切ってプレッシャーをかけたい」

逆転への唯一のシナリオである「超ロースコア」を叩き出す準備はできている。

シェフラー、意地の「66」。データが示す“タイガー超え”へのカウントダウン

画像: パッティングの調子とともに順位も上向きに。優勝は厳しいがタイガー超えの9試合連続TOP4入りなるか(撮影/25年BMW選手権、撮影/岩本芳弘)

パッティングの調子とともに順位も上向きに。優勝は厳しいがタイガー超えの9試合連続TOP4入りなるか(撮影/25年BMW選手権、撮影/岩本芳弘)

一方、優勝争いとは離れた場所で、もう一つの凄まじいドラマが進行している。3日目を予選カットライン上の42位タイからスタートした世界No.1、スコッティ・シェフラーだ。この日、6バーディ・1ボギーの「66」をマークし、通算5アンダーの22位タイまで浮上してきた。

「午前中のフレッシュなグリーンで、いくつかパットを沈められたのが大きかった」

その言葉を裏付けるように、彼のパッティング・スタッツは劇的なV字回復を見せている。初日は「SG: Putting(パッティングのスコア貢献度)」が「-1.732(62位)」と大ブレーキだったが、2日目は「0.458(26位)」とプラスに転じ、この3日目はなんと「2.564」でフィールド2位を記録。初日の大ブレーキから一転、日ごとに数字を上げ、完全にパッティングの復調の手応えを掴み、持ち前のショット力と噛み合い始めたのだ。

首位とは実に14打差。優勝は絶望的と言っていい。だが、世界No.1が戦う手を緩めることはない。目の前の一打に集中し、少しでも上位を目指し続けるその姿勢が、結果としてゴルフ史に残る「大記録」への到達を可能にしようとしている。

2025年の「ザ・プレーヤーズ選手権」以降、彼はPGAツアー過去18戦でメジャー2勝を含む7勝を挙げ、最悪でも「8位タイ」という異次元の安定感を誇っている。そして先週の「AT&Tペブルビーチプロアマ」では、3日目を終えて今週と全く同じ「22位タイ(トップ10まで3打差)」という位置から、最終日に「63」を叩き出し、見事に4位タイへ食い込んだ。これにより、PGAツアー史上2番目に長い連続トップ10入り記録を更新中だ。

さらに恐るべきは「トップ4入り」の記録だ。現在、過去40年でのトップ4入りはタイガー・ウッズに並ぶ「8試合連続」。今週、彼が4位以内に入れば、タイガーを超えて歴代単独1位の歴史的記録となる。

現在、4位のスコアは通算11アンダー。シェフラー(通算5アンダー)とは6打差ある。しかし、先週のペブルビーチで最終日に「63」を出して8打差をひっくり返した(※首位との差ではなく、順位を上げるためのスコアメイクとして)彼なら、決して不可能な数字ではない。

独走する新星を「特別なスコア」で追うマキロイ。そして、タイガー・ウッズの記録を塗り替えるべく、「定位置(トップ4)」へ向けて静かに牙を研ぐシェフラー。日曜日のリビエラは、王者の意地と執念が交錯する、極上のエンターテインメントになるはずだ。

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