キャロウェイ「クアンタムシリーズ」は業界初の3種の素材を重ねた多層フェースを搭載しています。今回はツアーモデルの「クアンタム♢♢♢」(トリプルダイヤモンド)を前モデル「エリート♢♢♢」と比較しながら、クラブ設計家の松尾好員氏と共に性能を分析する。さらに過去4世代をひも解いていくと、キャロウェイが辿り着いた“最適なヘッド重量”が見えてきました。
基準ヘッドは10.5度、データは実測値です
画像: 【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/57.0度 ●ヘッド体積/450cc ●価格(税込)/11万8800円※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】●ロフト角/10.5度 ●ライ角/57.0度 ●ヘッド体積/450cc ●価格(税込)/11万8800円※すべてメーカー公表値

5世代で見つけた最適ヘッド重量

GD 今回はキャロウェイ「クアンタム♢♢♢ドライバー」を分析していただきます。過去にこの連載では兄弟モデルの「クアンタムMAX」を取り上げましたね。

松尾 そうですね。性能をおさらいすると「クアンタムMAX」はコア(標準)モデルに当たります。前モデルの「エリート」よりもヘッド重量が2g重くなり、小さいリアルロフト角との組み合わせで、初速が出しやすくなっていました。

画像: 今モデルはどんな進化を遂げたのか?ヘッドデータをひも解いて性能を分析する

今モデルはどんな進化を遂げたのか?ヘッドデータをひも解いて性能を分析する

GD 「♢♢♢」はツアーモデルになるわけですが、どのメーカーでも共通しているのは「プロの要望を反映させている」ことが多いようですね。

松尾 はい。クラブ設計でもツアーモデルと派生モデルでは、優先される要素が違います。
 
ツアーモデルだと、まずはヘッド形状です。ツアープロはアドレスした時の見た目を重視するので、ここが最初にできないと使ってもらえません。その次に性能面です。例えば今使っているモデルよりもスピンを増やしたいのか、それとも減らしたいのか......といったフィードバックを受けて、重心設計に取りかかります。
 
ツアーモデル以外の派生モデルは、一番多いのは前モデルのCADデータ(コンピュータ内で組めるデザインシステムのこと)を使いながらの修正設計になります。前回から改善したい部分を中心に重心位置などを決めていきます。なかなかヘッド形状が変わらないのは、前のデータを使うことが多いからなんです。

GD なるほど。だからどちらも逸脱した設計にはならないというわけですね。では今モデルはどんな性能になっていますか?

松尾 やはりヘッド重量が重くなっています。前モデルの「エリート♢♢♢」は198.9g、今モデルは201.3gと2.4g重たくなりました。
 
またリアルロフト角も9.8度と小さいので、重ヘッドとの組み合わせで、初速を出しやすい設計になりました。

画像: 今モデルは“小さいリアルロフト角”と“重いヘッド重量”で初速が出しやすい

今モデルは“小さいリアルロフト角”と“重いヘッド重量”で初速が出しやすい

GD 「クアンタムシリーズ」共通の設計方法なのかもしれませんね。ヘッド重量は振りやすさにも影響が出る部分ですよね。松尾さんが考える適切なヘッド重量はあるんでしょうか?

松尾 アベレージゴルファーが振り切れる範囲の限界が200g。パワーがある方でも201gが上限だと思います。気持ちよく振り切れて、芯にミートできなければ飛距離性能を発揮できませんからね。
 
過去の「♢♢♢モデル」のヘッド重量をさかのぼってみると、「ローグST」が204.5g、「パラダイム」は203.2g、そして「パラダイムAiスモーク」では201gと3モデルにかけて軽くなっています。「エリート」で200gを下回りましたが、今モデルでまた戻したという見方もできますね。

GD 「クアンタム♢♢♢ドライバー」はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 シリーズ中でツアーモデルの立ち位置ですから、ヘッドの慣性モーメント(標準値:4600〜4799g・㎠)が4724g・㎠と標準的な部類。ミスヒットの強さが備わっているモデルではありません。また実測のヘッド体積は448cc(カタログ値450cc)と小ぶりな形状です。
 
正確なミート力を持っており、重たいヘッドを振り抜けるパワーがある上級者向けのドライバーです。


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