「MT-28」「MTIウェッジ」など数々の名器を世に送り出し、日米両ツアーで多くのプロ支給品を手がけたクラブ設計家、宮城裕治氏が流行に惑わされないクラブ選びとクラブ設計の真実をクールに解説。今回はドライバーのウェイト調整機能について考察した。
画像: コブラ「OPTM LS」は11g、7g、3gのウェイトで調整できる

コブラ「OPTM LS」は11g、7g、3gのウェイトで調整できる

前後の入れ替えは効果がわかりやすい

みんゴル取材班(以下、み):テーラーメイドの「Qi4D」は前方4gが2個と後方9gが2個、「Qi4D LS」は前方15gと後方4gの2個、コブラの「OPTM LS」は後方ヒール側11g、最後方3g、前方トウ側7gの3個が標準仕様でいずれも入れ替えて性能を変えられると謳っています。また、本間TW777は前方3.5g、後方20.5gとけっこう大きな重量を調整ウェイトに振り分けていますが、ウェイトの個数や重量が増えたのは元々のヘッドを軽く作れるようになったからですか。

宮城:仰る通りネジの数を増やしたり、ウェイトを重くしたりできるのは重量が余っているからです。最近はソールの一部や全体にカーボンを使うモデルが増えていますが、重心を下げる効果はなく下手をしたら重心が上がってしまいます。どんなメリットがあるかといえば、一つは剛性を上げられること。もう一つが余剰重量を作れることです。

み:やはりそうだったのですね。ウェイトを色々いじってみることでどんな効果があるのでしょうか?

宮城:効果がわかりやすいのは「Qi4D LS」や「TW777」のように前後のウェイトを入れ替えるタイプです。スピンが多ければ重いウェイトを前にして、球が上がらなければ後ろに持っていくことではっきりと結果が出ます。

み:ウェイト3個の「OPTM LS」や4個の「Qi4D」はどうでしょう。

宮城: ウェイト4個の「Qi4D」も前後をそっくり入れ替えるところからやってみると分かりやすいと思います。後方の2個は位置が近いので重さを変えてもあまり意味がない、対角線に動かすとよほど詳しくなければわけが分からなくなるだけです。「OPTM LS」は一番重いウェイトをトウに持っていけばフェードバイアスになるし、後方なら重心が深くなって曲がりづらく、ヒールならフェースコントロールしやすくなるなどまだわかりやすいと思います。

み:FADE、ACCURACY、FORGIVENESSと書いてある通りですね。ところでウェイトを動かす場合、ある程度重量差があったほうが違いはわかりやすいと思うのですが。オプションでウェイトが用意されているモデルもあります。

宮城:極端に重量差があるとスピン量を改善する以前に振りづらさを感じてしまうので注意が必要です。あくまでも微調整と考えるべきで、別物のようにするなら最初から違うモデルを選ぶべきです。「TW777」の17グラム差はけっこう攻めていると思います。

み:一時期流行ったスライダータイプが減ってネジタイプが増えてきたような気がします。個人的にはポジションを直感的に判断できるスライダーが好きだったのですが。

宮城:ユーザーがわかりやすいものを求めるのは当然ですが、作る側はスライダーの受けの部分を作るだけでけっこう重量を取られてしまうのであまりやりたくありません。「エリート」のカートリッジを抜いて別の箇所に動かすやり方なんかは見映えはともかく機能的にはよくできていると思いました。


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