灼熱のアリゾナを舞台に繰り広げられた「フォード選手権」。そこには、ゴルフファンの記憶に長く刻まれるであろう、2人の世界トッププレーヤーによる壮絶な死闘があった。今大会は、通算28アンダーで大会連覇を果たしたキム・ヒョージュ(韓国)と、2打差の通算26アンダーで2位に入ったネリー・コルダ(米国)による、まさに異次元のデッドヒートとなった。実は、2週連続で同じ2人の選手が「1位と2位」を独占してフィニッシュしたのは、LPGAツアー史上において25年ぶりの快挙である。2001年のアニカ・ソレンスタムとパク・セリという、ゴルフ殿堂入りを果たしているレジェンド2人以来となる、歴史的かつ象徴的な出来事なのだ。
画像: 2週続けて優勝したキム・ヒョージュ(右)と2位だったネリー・コルダ(左)(写真はフォーティネット・ファウンダーカップ最終日、PHOTO/Getty Images)

2週続けて優勝したキム・ヒョージュ(右)と2位だったネリー・コルダ(左)(写真はフォーティネット・ファウンダーカップ最終日、PHOTO/Getty Images)

ネリー・コルダの意地とリスペクト

前週の大会に続き、再びヒョージュの後塵を拝することになったコルダ。しかし、彼女が見せた猛追は凄まじかった。今大会で彼女は自身最多となる「4つのイーグル」を奪取。2010年以降、1つの大会で4イーグル以上を記録したのはLPGA史上わずか11人目という驚異的な爆発力である。

悔しさが残る敗戦の中でも、コルダは勝者への最大限の賛辞を惜しまなかった。会見で彼女は「彼女(ヒョージュ)のプレーは本当に素晴らしい。一緒にプレーすることで自分のゲームも引き上げられる。彼女は私にモチベーションを与えてくれる」と絶賛し、リスペクトの念を示した。

また、熾烈な優勝争いの中、最終日の18番ホールへ向かって歩いている際、落胆しそうになる彼女に、キャディのジェイから熱い言葉がかけられたという。

「俺たちは素晴らしいゴルフをしている。今は落ち込む時間じゃない、胸を張る時間だ」

その言葉で前を向いたコルダ。どんな状況でも腐らず、自らのゴルフを高めようとする姿勢がそこにあった。

ヒョージュが語るライバルの存在

一方、前人未到の記録を打ち立てた勝者のヒョージュもまた、コルダに対する深い敬意を口にしている。「競争ではあったけれど、彼女から学ぶことは本当に多かった」と、バックナインで一進一退の攻防を繰り広げたライバルの存在の大きさを語った。

互いのハイレベルなプレーが、互いの限界を引き上げる。片方がバーディを奪えば、もう片方がイーグルで応戦する。そこには単なる勝ち負けを超えた、トップアスリート同士にしか分からない共鳴があった。

かつてのアニカ・ソレンスタムとパク・セリがそうであったように、現代のLPGAツアーにも「黄金のライバル関係」が完全に誕生したと言っていいだろう。ヒョージュの緻密な技術と、コルダの圧倒的なパワーと爆発力。相反する魅力を持つ2人のスーパースターが紡ぎ出す新たな黄金時代は、世界の女子ゴルフをさらに熱狂の渦へと巻き込んでいくはずだ。

勝みなみが単独3位フィニッシュ


This article is a sponsored article by
''.