笑顔が絶えない姉妹のラウンド
「本当に楽しかったわ。18番で彼女がクラブをクルッと回した時なんて、私は首を横に振りながら『何やってるの?』って心の中で突っ込んでたの。目が合って、二人で大笑いしちゃったわ」

同組でのラウンドとなったネリー・コルダ(左)とジェシカ・コルダ(右)(PHOTO/Getty Images)
ネリーがそう振り返る通り、姉妹でのラウンドは終始リラックスしたムードで進んだ。怪我や出産による長期離脱を経て、解説者や観客としてツアーを見てきたジェシカにとって、妹と同じロープの中でプレーすることは至福の時間だった。「彼女やチャーリー(・ハル)のような素晴らしい選手たちのプレーを間近で見られて、本当に楽しかった」とジェシカは微笑む。
母ジェシカの「大きな勝利」
2024年に愛息グレイソン君を出産し、母となってツアーに戻ってきたジェシカ。スコアメイクには苦しんだが、彼女の心の中には確かな充実感があった。
「すごく錆びついているし、ほとんど練習もできていなかった。でも私にとって一番大きなことは、痛みなくショットが打てていることなの」
かつては背中や腰の痛みに苦しみ、ボールを拾い上げるのすら困難な時期があった。「1年前にはできなかった『痛みなくプレーできること』が、私にとっての大きな勝利よ。正しい方向に進むための本当に大きな一歩だわ」と、健康な体で再びコースに立てた喜びを噛み締めた。
そんな彼女のラウンドを象徴するのが、17番でのバーディだ。深いラフに沈んだボールに対して、クラブをまともに当てることも難しかった状況から、パターで見事なバーディ。「期待せずに打ったんだけどね。それがゴルフよ。最も期待していないバーディが、最高のものなの」と、ゴルフの奥深さを悟ったような笑顔を見せた。
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x.com微笑ましい裏話「私よりケイシー!?」
会見の終盤、話題はジェシカの愛息子グレイソン君のことになった。ツアー会場で一緒に食事をするなど、家族団らんの時間を楽しんでいるコルダ一家だが、ネリーには少しだけ「不満」があるようだ。
実はグレイソン君、ネリー本人よりもネリーの婚約者(ケイシー)にすっかり懐いてしまっているというのだ。18番グリーンに向かって歩いている最中も、グレイソン君はネリーに向かって「ケイシー! ケイシー!」と大声で叫んでいたという。これにはたまらずネリーも「ちょっと、私のことはどうなの?」と突っ込みを入れたという爆笑エピソードを披露し、会見場は大きな笑いに包まれた。
苛酷なプロゴルフの世界にあって、家族の存在は最大の癒しであり、前に進むためのエネルギーだ。母として新たな一歩を踏み出したジェシカの挑戦と、家族の愛を胸に首位争いを繰り広げるネリーの活躍を温かい目で見守りたい。

