名匠・井上誠一設計の難コース、葛城ゴルフ倶楽部 山名コースを舞台に開催された「ヤマハレディースオープン葛城」。プロたちが「自分のゴルフの腕前を試される」と語るこの舞台で、4日間にわたるドラマチックな激闘が繰り広げられた。
画像: 優勝に導いたイーグルで賞金300万円獲得した高橋彩華(撮影/有原裕晶)

優勝に導いたイーグルで賞金300万円獲得した高橋彩華(撮影/有原裕晶)

【初日】"首席トリオ"の躍動と女王の貫禄

画像: 初日トップに立ち、デビューから4戦目で初の予選通過を果たした伊藤愛華

初日トップに立ち、デビューから4戦目で初の予選通過を果たした伊藤愛華

初日は時折突風が吹き荒れる難コンディションとなり、アンダーパーはわずか12人(プロ117人&アマ3人)。そんな中、3アンダーで首位タイに立ったのは、昨年プロテストトップ合格のルーキー・伊藤愛華だった。開幕戦から予選落ちが続き「気持ちの面ですごく落ち込んでいた」と涙することもあったが、メンタルトレーナーからの「目の前の自分だけに意識を向ければいい」という助言と、スライス軌道から本来のドローボールへのスウィング修正が見事に噛み合った。

画像: 体調不良でも首位スタートの佐久間朱莉

体調不良でも首位スタートの佐久間朱莉

また、24年トップ合格の寺岡沙弥香は「小さいころから河川敷の風の強いコースで練習していたので、風には慣れています」と強風を攻略し、23年トップ合格の清本美波も「持ち球の低い球が唯一通用している」と強みを生かし、ともに4位タイと歴代の「首席トリオ」が揃って好発進を決めた。

一方、開幕戦を制し好調が続く佐久間朱莉は前日39度の熱を出す体調不良に見舞われながらも、伊藤に並ぶ3アンダーをマークし、女王の貫禄を見せつけた。

【2日目】菅ちゃん劇場と3姉妹の快挙

画像: ショットインイーグルでトップに立った菅楓華

ショットインイーグルでトップに立った菅楓華

2日目に通算5アンダーで単独首位に躍り出たのは、今季絶好調の菅楓華だった。14番では「残り130ヤードを9番アイアンで打って、感触がすごく良かったです」と振り返った通り、持ち球のドローをフックに変えるスーパーショットでイーグルを奪取。16番でダブルボギーを叩くも、17番・18番で連続バーディを奪い返す”菅ちゃん劇場”を披露した。

好調の要因は「揚げ物を食べ過ぎてちょっと太り過ぎました」という体重を、ピーク時の68キロから65キロに絞ってショットのキレを取り戻したことだった。

画像: 神谷3姉妹がそろって予選通過。左から長女・神谷そら、次女・もも、三女・ひな(撮影/有原裕晶)

神谷3姉妹がそろって予選通過。左から長女・神谷そら、次女・もも、三女・ひな(撮影/有原裕晶)

予選ラウンドでは記録的な出来事もあった。神谷そら、次女のもも、三女のひながそろって予選通過を果たし、90年に谷福美、里美、明美以来、ツアー史上36年ぶりとなる3姉妹同時の決勝ラウンド進出という快挙を達成した。

また、デビュー戦のルーキー鳴川愛里や前多愛も一発で予選を通過し、若手の台頭が目立った。

【3日目】同級生ライバル対決と爆裂チャージ

画像: 日章学園で同級生だった荒木優奈と菅楓華(撮影/有原裕晶)

日章学園で同級生だった荒木優奈と菅楓華(撮影/有原裕晶)

3日目は、通算7アンダーまで伸ばした荒木優奈と仲村果乃が首位に浮上。荒木は日章学園高校の同級生である菅について「もうすごい、レベルが違うから同級生とは思えない。私も頑張らなきゃと刺激を受けている」と語り、一方の菅も「謙虚なんで、すぐそうやって言うんですよね〜」と笑いつつ、「気が強いところはプロのなかでも一番、へこたれない強さですね」と互いに認め合う強い絆とライバル関係をのぞかせた。

画像: 吉澤柚月が6位タイに浮上した(撮影/有原裕晶)

吉澤柚月が6位タイに浮上した(撮影/有原裕晶)

また、プロ3年目の吉澤柚月が「67」をマークし、人気グループM!LKの「爆裂あいしてる」のリズムを脳内で刻みながらリーダーボードを”爆裂急上昇”し、首位と3打差の6位タイにつける健闘を見せた。

【最終日】劇的イーグルと大逆転のプレーオフ

画像: 最終組の仲宗根澄香、仲村果乃、荒木優奈は優勝に届かなかった(撮影/有原裕晶)

最終組の仲宗根澄香、仲村果乃、荒木優奈は優勝に届かなかった(撮影/有原裕晶)

最終日は、首位の荒木、仲村を2打差で追う菅の3人による激しい優勝争いとなった。菅がバックナインでスコアを伸ばし抜け出したかに見えたが、16番ティーショットを左に曲げて痛恨のトリプルボギーを叩き、無念の転落(最終4位)。

画像: 16番のトリプルでトップから陥落した菅楓華(撮影/有原裕晶)

16番のトリプルでトップから陥落した菅楓華(撮影/有原裕晶)

その頃、トップと4打差でスタートした高橋彩華が猛チャージを見せていた。17番までにスコアを伸ばし、最終18番では残り89ヤードの3打目を、傾斜とバックスピンを利用して見事にカップインさせる劇的な「ショットインイーグル」を達成。通算8アンダーで首位の荒木、仲村に並び、プレーオフへと持ち込んだ。

画像: プレーオフホール2ホール目でバーディを奪い、優勝を決めた高橋(撮影/有原裕晶)

プレーオフホール2ホール目でバーディを奪い、優勝を決めた高橋(撮影/有原裕晶)

18番で行われたプレーオフでは、1ホール目で荒木が脱落。続く2ホール目、高橋が80センチのバーディパットを冷静に沈め、パーにとどまった仲村を下して大逆転優勝を飾った。「プレーオフは過去に2回やっていてどっちも負けていた、3度目の正直があればいいなと思いました」と語った高橋。

プレーオフの勝負を決めた3打目については、「オフの間たくさん練習してきた距離だったのでいいショットが打てました」と胸を張り、ツアー3勝目の喜びを噛み締めた。

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