3月27日に誕生した女の子をシェフラーはレミーと名付けた。
「ただ気に入ったんです。正直いって男の子の名前はあまり思いつかなかったんです」と待望の女児誕生を笑顔で報告したシェフラー。
クラブハウスの前に枝を伸ばす有名なオークツリー(以前はインタビューをその木の下で行っていた)の大木の下で長男ベネット君がレミーちゃんのベビーカーを押す微笑ましい姿が目撃された。生後2週間にも満たない赤ちゃんがすでにオーガスタデビューしたのである。

スコッティ・シェフラー(撮影/岩本芳弘)
デシャンボーは土曜日にはオーガスタ入りしていた。オーガスタナショナル女子アマに出場した旧知のアスタリスク・タリー(17歳)を“慰める”ためだった。
決勝にコマを進めたタリーはアーメンコーナーの12番パー3でティーショットを2度池に入れ『7』を叩き優勝戦線から脱落。傷心の敗退だった。
タリーとデシャンボーはカリフォルニアの近所で育ち、以前から親しい間柄。
「自分もこれまでのキャリアで辛い時間がありました。だから彼女をサポートするためにできることがあればなんでもしたい。そのために僕はここにいるのです」
日曜日の午後、デシャンボーはひとりで練習ラウンドをおこなった。1番をスタートした直後、フェアウェイ右サイドにギャラリーが列をなしていた。子供たちが瞳を輝かせながら彼を見つめていた。
するとデシャンボーは歩み寄りハイタッチを交わし写真撮影に応じた。そのあと「プレーしなくちゃ」という言葉を残し先を行くキャディに追いつくため走り出した。
オーガスタでは走ることが禁止されている。初めてコースを訪れたとき、選手を見つけるとつい慌てて走ってしまった。するとすぐに警備員から「走らないで」と注意された。静かにジェスチャーで。
だからオーガスタナショナルで走る人を見るのはレアだ。レアといえばデシャンボーは2年前、ホールの場所を示す巨大な標識がプレーの妨げになったためそれを引き抜いて担ぎ移動させた。

オーガスタで走るデシャンボー(撮影/岩本芳弘)
標識を担ぐ姿はまるでゴルゴダの丘に十字架を背負って歩くキリストのようだった。
シェフラーとデシャンボーはここ3週間競技に出場していない。直近では3週間試合に出ずマスターズに優勝したのは13年のアダム・スコットだけ。スコット以来の戴冠なるか世界が注目している。
【動画】デシャンボーが練習日16番ホールで披露した水切りショット【マスターズ公式X】
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