2人目:①バンカーショットの苦手をフィッティングで解消できるか?
2人目のウェッジフィッティングは、松本大二郎さん。ジュニア時代にゴルフを経験していて、30代前半ながらゴルフ歴は20年。平均スコアは80台。「バンカーが苦手です」とご本人。

ショットに自信はあるものの、バンカーが大の苦手だという松本大二郎さん。まずは持参したマイクラブでの計測からスタート
松本さんの計測結果(キャリー)は、PW(45度)が135ヤード、52度が110ヤード、56度が90ヤード(しっかり振って100ヤード)、60度が80ヤード。
これを見て、「PWと52度のキャリー差が、かなり空いています。120ヤードは嫌な距離ですよね」と井上氏がズバリ指摘。
「確かに、ラウンド中に120ヤード前後の距離が残ると、嫌な感じがしていたのはこれが原因かもしれません」(松本さん)
その穴を埋めるべく、SM11の48度をテストする。シャフトはスウィングの傾向を見てダイナミックゴールドX100とS400をテストし、ほど良いしなりが感じられたS400にして、ヘッドスピードの速い松本さんでもしなりすぎないよう0.25インチ短く調整。その結果、下の写真のように飛距離の48度で120ヤードの距離が埋まる。

中央の2つの赤丸が120ヤード前後。新しい48度での計測結果
スウィング軌道の入射角が緩やかな松本さんは、打席前の天然芝に移動してソールの当たり具合をチェック。バンカーが苦手な松本さんには、「60度は、ソール幅が広くてバウンスの大きなKグラインドか、同じくバウンスが大きな三日月形状ソールのDグラインドを使ってほしい。そうなると、フェースを開いて打つケースがあるグリーン周りのアプローチは、56度でまかなうことになる。操作性を重視した56度を入れた場合、フルショットした時のバウンスの当たり方、抜け方をチェックするためです」と井上氏。

打席前の芝の上からバウンスの当たり具合をチェック
56度を持っての天然芝からのショットでは、三日月形状ソールでバウンス12度のDグラインドと、同じく三日月形状でバウンス8度のMグラインドをメインにテスト。
構えた時の据わりの感じと、打った時の感触も、「Mグラインドが好みです」と松本さん。キャリーが100ヤード付近に集まり、本人の印象も良かったMグラインドに決定。

56度は操作性を重視してMグラインドを採用
2人目:②いよいよ苦手のバンカー克服へ、60度をフィッティング
48度で120ヤード、52度で110ヤード、56度で100ヤードとなり、最後は、アプローチエリアに移動してバンカーショットから。「操作しやすい56度の08Mグラインドがフィットしたので、バンカーではバウンスの大きなモデルを選べます。それでは60度の、10S、12D、06K、12Kをテストしていきましょう」(井上氏)。

「DグラインドとKグラインドは、しっかり打ち込んでも怖くない」と松本さん
「松本さんも、バンカーショットはリーディングエッジから入れていく傾向が強いです。これまでお使いのウェッジは、バウンスが少ない操作性の高いモデルでしたが、それだと刺さりやすく、しっかり抜けてくれないケースが多かったはず」(井上氏)
「ソール幅が最も広く、バウンスの大きな12Kも合いますが、普段ラウンドするコースのバンカーは硬いことが多いとのことなので、ソールの幅が広すぎるとかえって跳ねすぎる可能性があります、60度は12Dが良さそうです」(井上氏)

バンカーでのグラインド選びに大満足の松本さん
「苦手意識のあったバンカーですが、いろいろ打ち比べてバウンスの使い方が分かってきた気がします。バンカーの練習が楽しくなってきました」と、松本さん自身も納得。48度と52度がFグラインド、56度がMグラインド、60度がバウンス角12度のDグラインドの4本となった。

こちらが松本さんにおすすめのセッティング。操作性を重視した08Mの56度に、苦手のバンカー対策を重視した12Dの60度の組み合わせだ
関口さん、松本さんともに満足の結果となった、今回のウェッジフィッティング。SM11の性能だけでなく、自分に合ったウェッジを使うことは、スコアアップへの近道になることも確認できた。実は、ショートゲームの技量アップの前に、自分に合ったウェッジ選び=ウェッジフィッティングがあるのかもしれない。
PHOTO/Takanori Miki(※アマチュアのお二人には、ボランティアで取材に協力いただきました)
