2026年4月15日、茨城県の利根パークゴルフ場(6780ヤード/パー70)にて、ACNツアー第2戦「ニュータス カップ in 利根パークゴルフ場 2026」が開幕した。フラットな河川敷コースを舞台に、初日からバーディ合戦が展開された。スコアボードの上位陣は赤字(アンダーパー)で染まり、いかにミスを排除しバーディを量産できるかという、ロースコア必至の激戦が幕を開けた。
画像: 練習日に撮影した1番ホール

練習日に撮影した1番ホール

安定の川上優大 vs 爆発の宇喜多飛翔

8アンダー「62」を叩き出し、首位に並んだ川上優大(ゆうた)と宇喜多飛翔(つばさ)。しかし、両者のスタッツを紐解くと、そのスコアの作り方は異なる。

画像: 安定したゴルフで首位タイのスタートを切った川上優大(提供/JGTO)

安定したゴルフで首位タイのスタートを切った川上優大(提供/JGTO)

川上は8バーディ、ノーボギーという完璧な内容でラウンドを終えた。スタッツを見ると、パーキープ率100%(1位タイ)、パーオン率83.333%(1位タイ)とショットの圧倒的な安定感が際立つ。「平坦でほとんど真っすぐなホールなので、曲げずに自分の中で球をコントロールできた」と語るように、リスクを徹底して排除したマネジメントが光った。さらに「高麗グリーンなので、しっかり上りのラインにつけてパッティングできるように心がけた」と、コース特性を計算し尽くした攻めが完璧に機能している。

画像: 爆発力を見せた宇喜多飛翔(提供/JGTO)

爆発力を見せた宇喜多飛翔(提供/JGTO)

一方の宇喜多は、1イーグル、8バーディ、2ボギーというアグレッシブなゴルフを展開した。バーディ以上の獲得数「9回」は全選手中単独1位だ。10番では「エッジまで5ヤードくらいからのアプローチが入ってくれた」と見事なチップインイーグルを奪取。昨年末から手首の不調に悩まされていたが、「痛くない握り方を模索して見つかった」と復調の兆しを見せている。さらに「今週のグリーンに合わせて、パターのロフトをいつもと違う感じにしたのがハマった」と、用具の微調整も持ち前の爆発力を力強く後押しした。

スタッツ上位者たちのゴルフは?

このようなロースコアの戦いにおいて、グリーン上でのパフォーマンスは上位進出の絶対条件となる。平均パット数で「1.2500」を叩き出し全体1位だったのは地元茨城出身の高柳直人だ。高柳は開催コースである利根パークゴルフ場の姉妹コース、取手国際ゴルフ倶楽部所属で、このコースのことを熟知している一人。普段のトーナメント開催コースとは違う高麗グリーンながら、驚異の「22」パットを武器に16位タイの好発進を決めた。そして、同じくコースに精通している伊藤有志(取手国際GC所属)も平均パット数「1.3333」で全体2位をマーク。首位と2打差の7位タイにつけた。高麗グリーンを制することで、さらに順位を上げていけそうだ。

画像: 3月に専修大学を卒業したばかりの小田祥平。曲がらないドライバーを武器に7バーディノーボギーで3位タイ。ルーキー優勝一番乗りなるか!?(撮影/岡沢裕行)

3月に専修大学を卒業したばかりの小田祥平。曲がらないドライバーを武器に7バーディノーボギーで3位タイ。ルーキー優勝一番乗りなるか!?(撮影/岡沢裕行)

また、アイアンのキレを示すパーオン率では、首位の川上に加え、3位タイの滝雅志、27位タイの鈴木千貴の3名が「83.333%」で1位タイに並んだ。さらに、パーキープ率「100%」を達成したのは、川上、山田玄彩、小田祥平、中村匡志、竹内優騎、岩井亮磨、湯原光、中山絹也のわずか8名のみだ。このバーディ合戦において、ボギーを一切打たない鉄壁のゴルフがいかに重要であるかを、スタッツが明確に示している。

飛距離不足を逆手に取った山田玄彩

首位と1打差の7アンダー、3位タイにつける山田玄彩の戦略も見逃せない。昨年の新人戦覇者である彼は、初日のパーオン率72.222%を記録しながら、自らのプレースタイルを冷静に分析してコースに対峙している。

画像: 大卒3年目で昨年PGAの資格認定プロテストに合格した山田玄彩(提供/JGTO)

大卒3年目で昨年PGAの資格認定プロテストに合格した山田玄彩(提供/JGTO)

「自分が飛距離が出ないほうなので」と自認する山田。利根パークには、本来パー5であるホールがパー4に設定されている4番ホール、16番ホールという難所があるが、「そこをどれだけ耐えられるかが勝負だと思っていた。パーでいけたのが大きかった」と胸を張る。飛距離のビハインドを正確なショットと忍耐力でカバーし、確実にスコアを作るクレバーなマネジメント術が見事に結実した形だ。

注目選手たちの初日は?

画像: 中野麟太朗の初日は6バーディ2ボギーのラウンドだった(撮影/岡沢裕行)

中野麟太朗の初日は6バーディ2ボギーのラウンドだった(撮影/岡沢裕行)

開幕前から注目を集めていた選手たちの結果も見ておこう。先週のレギュラーツアーで5位タイに入り勢いに乗るツアールーキーの中野麟太朗は、首位と4打差の16位タイとまずまずの滑り出しを見せた。一方、女子プロとして推薦出場を果たし話題となった西畑萌香 は、「83」を叩き13オーバーの152位と、男子ツアーのハードなセッティング に苦しむ初日となった。両者とも、2日目以降の巻き返しに期待がかかる。

2日目への展望と気象の影響

山田が「明日(4月16日)はちょっと風が出る予報なので、その中でもスコアを落とさずに伸ばしたい」と警戒するように、河川敷特有の風が吹き荒れればスタッツの傾向は一変するはずだ。コースを熟知している亀代順哉(取手国際GC所属) や先に挙げた伊藤有志が予想カットラインを「3~4アンダー」と読んでいたのも、風の影響を考えてのこと。ACNツアー初の河川敷コースでの試合 で、ゴルフの原点であるリンクスのような過酷な戦いが見られるかもしれない。

第2ラウンドの模様は、JGTOのYouTubeチャンネル「JGTO TV」にて朝9時から生中継される。昨夜からの雨で柔らかくなるグリーン、そして昨日よりも強い予報の風という不確定要素が加わる中、選手たちがどのようなスタッツを残しサバイバルを生き抜くのか、激戦の行方に注目したい。

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