
3月某日に行われたタイトリストのボールフィッティング。ボール選びがいかに重要かということを実感する機会となった
「キャディバッグの中に、様々な種類のボールが交じっていたり、決まったボールを使っていない人はスコアの安定感がなくなり、自らスコアアップの可能性を下げています」と話すのは、タイトリストボールフィッティングスペシャリストの向井伸吾氏。

フィッティング担当は、タイトリストゴルフボールスペシャリスト
向井伸吾氏
「ボール選びでゴルフは変わります!」
「まず問いたいのは、ゴルフボールは、ラウンド中に一番使用回数が多い“ギア”であるのに、なぜ自分に合ったものを使わないのかということ。ドライバーやアイアンはフィッティングを受けて買う人が増えているなかで、ボールは『なんでもいい』の人が多いです。それでは弾道の高さやスピン量などが変わってしまい、スコアが安定しません」(向井氏)
理屈はそうかもしれないが、アマチュアには「わかりにくい」という、とても大きな壁がある。向井氏は、一定の理解を示しつつ「ボール選びに腕前は関係ない」と強調する。その上で、ボール選びで重視すべきポイントを教えてくれた。
ゴルフボールフィッティングスペシャリストが解説
ボールフィッティングをするとゴルフの安定感が増す!
フィッティングをすると①スコアリングショットの精度が高まる
“自分にとって”適正なスピン量がわかるためグリーンを狙うショットの精度が高まる
フィッティングをすると②性能がそろってマネジメントもしやすい
同じボールを使うことで正しいキャリーを把握した上で攻めることができる
フィッティングをすると③一番使うギアが安定する
1番使用回数が高いのがボール。自分に合っていないとスコアの安定感はなくなる
★結果スコアが安定する
「重要なのはスコアリングショットと呼ばれるグリーンを狙うショット。どんなゴルファーが打ってもこの部分に性能の違いが出やすい。適正なスピン量が出るボールを選んでほしいですね」
高橋さんのフィッティングに密着
ボールフィッティングを受けたのは、平均スコア95の高橋政貴さん(35歳)、平均スコア90の鈴木健介さん(31歳)、平均スコア110の小川原悟郎さん(47歳)。3名を代表して、高橋さんのフィティングをレポート。
平均スコア95の高橋さんも実感
えっ! 高さって違いが出るんですか?(高橋さん)
タイトリストはスコアの大半を占めるスコアリングショットを重視しているため、フィッティングは50のヤードのウェッジショットからスタート。
STEP1
50Yショット
打った本人もビックリ!
モデル違いで打ち出し&スピンが大幅変化!

プロV1でショットしたボールは低く出て高いスピン。

プロV1のショットデータ
打ち出し角:31.3度
スピン:6506rpm
キャリー:55y
落下角:41.9度


ヴェロシティのショットデータ
打ち出し角:33度
スピン:4142rpm
キャリー:51y
落下角:42.2度
プロV1はフェースに乗り、やや低めの弾道でスピンの利いたキュキュッと止まる球に。スピンが50Yショットの理想値となった。
ヴェロシティは打った瞬間、ボールが高く上がり、スピンは少なめに。プロV1とは異なり、スピン量が適正値にはならず選択肢には入らなかった。
ウェッジの試打でプロV1、プロV1x、プロV1x レフトダッシュ、AVXに絞られた。
STEP2
7番アイアンでショット

7番アイアンのデータを計測。高橋さんはプロV1xのスピン量が入りすぎてしまった。スピンが適正値なのはプロV1とプロV1x レフトダッシュで、この2モデルに絞られることに。高橋さんは「プロV1の高さと打感が良いですね」とコメント。
STEP3
最後はドライバーでショット

最後に残ったプロV1とプロV1x レフトダッシュをドライバーでショット。どちらもいい弾道で飛び方には大きな差は見られず、どちらも適正値。最後は自分の打感の好みでプロV1に決定した。「高橋さんはもともとスピンが入るタイプなので、プロV1がフィットしました」(向井さん)
フィッティング時に出た"生の質問"
意外と勘違いしている人が多いです!
Q1.ヘッド速度でボールを選ぶべきですよね?
A.ヘッド速度で選ぶ必要はありません
「ヘッド速度が遅い人でも、プロV1やプロV1xが合う、という結果が出ます。なのでヘッド速度の速さはあまり関係ないのです」
Q2.腕前って大事ですよね?
A.下手だからやる意味ない、ということはないんです
「技術がないと思っていても、ボールの種類によって大きくデータは変わります。自分のレベルでは……と思っている人も受けるべきです」
体験者3人が驚いた!
ボールでこんなに結果が変わるなんて…
体験者①
平均スコア95
高橋政貴さん(35歳)
使用ボール…バラバラ
フィッティングの結果…プロV1

「アプローチの変なショートの理由がわかりました」
「今まで距離感が合わないことがあり、自分のせいだと思っていたのがボールの性能が原因と知ってびっくりしました」(高橋さん)
体験者②
平均スコア90
鈴木健介さん(31歳)
使用ボール…バラバラ
フィッティングの結果…プロV1

「正直、ボール選びを舐めていました……」
「特定のボールを使っていなかったのですが、データを見てびっくり。しっかりと自分に合ったボールでラウンドに臨みたいと思います」(鈴木さん)
体験者③
平均スコア110
小川原悟郎さん(47歳)
使用ボール…他社製コスパモデル
フィッティングの結果…プロV1x

「僕のレベルでもこんなに変わるなんて思いませんでした」
「僕のゴルフのレベルでもこんなにボールで球の高さやスピンが変わるなんで思ってもいませんでした。今後はプロV1xしか買いません」(小川原さん)
最後にボールフィッティングを体験した高橋政貴さんの感想を紹介。「ボールは、なんとなく選んでいて、ラウンドごとにボールを替えることもありました。今回のフィッティングを受け、自分に合わないボールと合うボールの差がわかったので、これからは1つのボールを使い続けたいです」
クラブやスウィングにこだわるのも大いに結構だが、ボールにも、もっとこだわってみてはいかがだろう。
PHOTO/Hiroaki Arihara
