PGAツアーのメンバーカードを獲得してわずか2試合目のアレックス・フィッツパトリックと、今年欧州ツアーから昇格したルーキー、クリストファー・レイタンの優勝争いとなったシグネチャーイベント、トゥルーイスト選手権はレイタンの逆転Vで幕を閉じた。伏兵レイタン、いったいどんな選手?

今大会5勝目を目指した大本命のローリー・マキロイが19位に終わり、松山英樹がまさかの乱調で下位(71位)に沈んだ大会で、ルーキー同士の初々しい最終日最終組対決が実現。ツアーの新時代を予感させる展開となった。

序盤でスコアを落としたフィッツパトリックを終始リードし続けたレイタンは、グリーンマイルの異名を取る難しい上がり3ホールを着実にパーで収め、通算15アンダーで2打差のV。

画像: トゥルーイスト選手権を制したクリストファー・レイタン

トゥルーイスト選手権を制したクリストファー・レイタン

2位タイにはこの日「65」をマークしたリッキー・ファウラーとニコライ・ホイガードが入り、マキロイが「応援していた」フィッツパトリックの優勝はお預けに。彼は3打差の単独4位だった。

短いウィニングパットを沈めると目頭を押さえ感無量の表情を浮かべたレイタン。

「正直、言葉が出ません。想像を遥かに超える出来事でこんなに早く結果を出せるなんて……。夢が叶ったようです」

大会前は無名選手だった。専属キャディのティム・ポイザーでさえこんな結果は予想もしていなかった。実はレイタンが同郷のクリス・ベンチュラとのペアでチーム戦チューリッヒクラシックで2位に入った後、シグネチャーイベント(キャデラック選手権とトゥルーイスト選手権)の出場資格がなかったためポイザーは故郷スコットランドに帰国していた。

ところがキャディが休暇をとっている間に状況は一変。パトリック・カントレーが体調不良でキャデラック選手権を欠場することになりレイタンが補欠1番目に繰り上がり、開幕直前ジェイク・ナップが左手のケガで棄権。急遽レイタンに出場権が舞い込み、ボイザーなし(コーチがバッグを担いだ)でスタート。2日目にスコットランドから戻ったポイザーがバッグを担ぎ14位タイとまずまずの成績を収めた。

トゥルーイストでも72番目(最後のひとり)の出場者として舞台に上がると、3日目に「64」をマークして主役に躍り出て、最終日も安定したゴルフでPGAツアー初優勝を成し遂げた。

我々にとっては無名でもアマチュア時代はビクトール・ホブランと並びノルウェーを代表する有望選手だった。プロの壁に阻まれ20代前半は苦労したが、昨年DPワールドツアーのスーダルオープンで9打差を大逆転して勝利を挙げブレイクすると、ネッドバンクゴルフチャレンジでは初日から首位を譲らず完全優勝。ポイントランク8位で今年PGAツアー昇格を果たした。

それでもゴルフに喜びを見出せずつい最近まで「引退してYouTuberになろう」と思っていたという。

しかし「見つけたんです。喜びを。それが自分の才能を再び発見する結果になりました」。

ノルウェーからまたひとりスター候補の誕生。イングランドのフィッツパトリック、デンマークのホイガードツインズといった同世代のライバルたちが米ツアーで躍動し始めている。来週のメジャー、全米プロゴルフ選手権でも好調な彼らが上位を賑わすかもしれない。

撮影/岩本芳弘

※2026年5月11日13時40分、一部加筆修正しました。

【動画】トゥルーイスト選手権最終日のハイライトをチェック【PGAツアー公式YouTube】

画像: PGA TOUR Highlights | Round 4 | Truist Championship | 2026 www.youtube.com

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