
レックス倉本
名古屋GC所属。
高校卒業後、米国にゴルフ留学して、
世界中のツアーを転戦。
解説者に転身後は
現地から情報を発信。
現在はWOWOWやBS10で
LPGAやPGAツアーの解説を担当
原英莉花の今後の展望
ツアールーキーの原英莉花選手はクローガークイーンシティ選手権まで9試合出場中、トップ10が3回、予選落ちが2回でCMEランキング29位。去年1年間、下部のエプソンツアーでもまれ、鍛えられた成果が見事に発揮されていると思います。
ここまでの戦い方を振り返ってみましょう。まずは、原選手の代名詞でもあるドライバー。シーズンを通して安定しています。平均飛距離は272.37ヤードで30位、さらにフェアウェイキープ率が72.09%でこちらも30位でトータルドライビングは堂々の3位。持ち味の飛んで曲がらないティーショットでアドバンテージを握っています。
過去の日本ツアーでの成績も平均飛距離が1位だった2020-21年の成績が一番よく、賞金ランキング8位。それ以降は平均飛距離と賞金ランキングが面白いように比例していて、飛距離8位の2023年は賞金ランキング24位、飛距離12位の2024年は賞金ランキング26位。ドライバーの飛距離で他の選手を圧倒して稼ぐスタイルが日本のツアーでの戦い方になっていました。
しかし、LPGAでは飛距離だけだと日本ツアーほどアドバンテージが握れず、その代わりに正確性も加わったティーショットで活路を見出しているようです。それに加えて、素晴らしいのがスクランブリング(グリーン周りのアプローチ)で59.89%は24位。日本ツアーでは70位前後だったことを考えると、芝質が異なる米ツアーでのこの数字はかなりの躍進と言えるでしょう。アプローチ上手な日本勢の古江選手、西村選手よりも上回っています。反面、何が一番の課題かといえばパッティング。平均パット数30.45は112位、パーオン後のパット数は1.82で96位。課題は明らかにグリーン上です。
これらの数字をもとに今後の戦いを予想すれば、パッティング次第ではすぐに優勝争い、最低でも上位争いに加われます。活躍が期待できる試合は、ずばりAIG女子オープンでしょう。硬いコースコンディションのなか、持ち前のドライバーでアドバンテージを握り、グリーンをとらえられなかったときに寄せで粘る。下部ツアーでのタフなコンディションでの経験がきっと生かされると思います。

新人賞争いでは、トップのファン・ユーミンにわずか14ポイント差の2位につけている原英莉花。今後さらに注目度が増してくることだろう
PHOTO/Getty Images
※週刊ゴルフダイジェスト2026年6月9日号より





