ウォンテッド! 犯人の逮捕につながる情報提供者に2000ドル。インスタグラムにこんな動画が流れたのは、コースにある大木が真夜中に何者かによって伐採されてしまったからだ。アメリカ・ミネソタ州にある9ホールのコカトタウン&CCの7番ホール、右ドッグレッグのコーナーにある樹齢約100年、直径70センチ、樹高21メートルのもみの木が倒されたのだ。

かつてオーガスタナショナルGCの17番にあったアイゼンハワーツリー
同コースの理事でもあるアダム・タバーソン氏がゴルフマガジン誌に語ったところによると、もみの木はホールにとって欠かせないもので「腕前にもよるが、スライスを打てば木に当たる可能性が高く、あの木は戦略上重要な役割があります」という。そのため犯人はコカトタウン&CCでプレーした人物で、この木のせいでスコアを落としたことのある人物だとタバーソン氏は推測している。よほどこの木に恨みを持つゴルファーでなければ大木を倒そうとは思わないからだろう。
目撃証言もある。銀と白のピックアップトラックが暗闇の中で7番ホールに向かって走っていったという。さらに近隣の住民は去る土曜日、夜中の2時ごろにチェーンソーの音を聞いていた。クルマの特徴がわかり、大木を切り倒す能力のあるゴルファーで、報奨金付きとなれば、犯人逮捕は時間の問題か?
かつてオーガスタナショナルGCの17番にアイゼンハワーツリーというものがあった。冬の嵐でダメージを受けて十数年前に伐採されてしまったが、当時大統領であったアイクことドワイト・アイゼンハワーがこの木に苦労して伐採を提案したが理事会が一蹴。大統領でも切れない木としてこの名が付いた。自分の利益にならないものを排除しようとしている今の大統領と通じるものがある。そんな思考がコカトタウン&CCの犯人にも伝染したのかも。
芝は樹木に勝てないとUSGAでは特にグリーン周りの樹木の伐採を推奨していたが、各コースには戦略上、切ってはいけない樹木があり、それを受け入れるのがゴルフであろう。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年6月9日号「バック9」より
