荒天で第3ラウンドが順延となり最終日に33ホールをプレーしたポストン。上位は皆同じような条件だったが16番を終えた時点で5人が首位に並ぶ大混戦。そんななか最終18番でポストンが値千金のバーディを奪って抜け出しジェラードと並び、プレーオフに進出した。
「最後はバーディを決めなきゃならないとわかっていました。失うものはなにもない。ただ前を向いてショットを打つだけだ、と……」(ポストン)
実はポストン、今季は同じような状況に何度も直面している。とはいっても優勝できるかどうかではなく、予選突破できるかどうかがかかった場面だ。
「今年は18番で何度かバーディを獲って(予選を通過して)いる。今日、もう1度それをやろう!」とキャディに話しかけた。

メモリアルトーナメントを制したJ・T・ポストン(左)と、大会主催ジャック・ニクラス(右)のツーショット
残り162ヤードの第2打はフェアウェイからここしかない、という場所(2メートル強)に乗せてバーディ奪取に成功。
12番、13番で連続ボギーを叩きV争いから脱落したかに見えた男が続く2ホール連続バーディで息を吹き返し、最後は18番のバーディで勝機を手繰り寄せ、プレーオフ2ホール目でパーをセーブし勝ち切った。
「彼は何度か劣勢に立たされながら諦めずに盛り返した。印象的だったのはスウィングのリズムとテンポがラウンドを通してまったく変わらなかったことだ」とラウンド後の記者会見で2人並んでインタビューに応えたときニクラスは語った。
「ええ、アドレナリンが出て気が急いてもリズムとテンポだけに集中するように心がけました」とポストン。
「プレッシャーがかかる状況でそれをやり遂げたのが素晴らしい!」(ニクラス)
「毎年年のはじめカレンダーに印をつけ楽しみにしていたトーナメント。ジャック(ニクラス)に迎えられ握手をするのを何より楽しみにしていました」とポストン。
今季トップ20入りがなく全米オープンの出場権も持っていなかった。もしこの試合に勝てなければ月曜日に36ホールの予選会に出場しなければならなかった。それを回避し、しかも今大会の有資格者を除く1位の選手に与えられる全英オープンの出場権も同時に獲得した。
「メジャーに出られるのは最高の喜びです」
念願だったチャンピオンとしてニクラスと握手を交わした瞬間、そしてかけられた言葉は生涯忘れられない。
ニクラスはそのゴツゴツとした手でポストンの掌を握りしめこう言った。
「キミはいま、キャリアの絶頂期に近づいているんだよ!」
写真/Getty Images
※2026年6月8日12時35分、一部加筆修正しました。
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