第126回全米オープンはウィンダム・クラークが初日から首位を守り完全優勝を達成し、幕を閉じた。シェフラーら2位グループに6打差をつけ圧勝ムードが漂ったが、最終日は序盤から差を詰められ思わぬ混戦に。しかし最後は歴代覇者(23年ロサンゼルCCで優勝)の貫禄で1打差を守り切り3年ぶり2度目の優勝を飾った。
画像: ウィンダム・クラークが全米オープン2度目の優勝となった

ウィンダム・クラークが全米オープン2度目の優勝となった

夕暮れ迫る最終18番。詰めかけた大観衆からシェフラーの誕生日を祝う「ハッピーバースディ・トゥ・ユー」の合唱がこだました。

最終組をクラークと回ったシェフラーはこの日が30歳の誕生日。キャリアグランドスラム達成もかかった大会でニューヨークのファンのほぼ全員がシェフラーの味方だった。

クラークにとっては完全なアウェイ。

思えば苦しい道のりだった。スタート時点で7打差をつけていたサム・バーンズが前半8ホールで4つバーディを奪い、一瞬4アンダーで並ばれた。

クラークも10番のバーディで応戦し、その後追いつかれることはなかったが先にバーンズが3アンダーでクラブハウスリーダーになると上がり3ホール、緊張はピークに達した。

迎えた16番パー5、クラークのティーショットはフェアウェイ左のネイティブエリアへ。しかしそのピンチを2打目に挽回し、7.5メートルのバーディパットを捩じ込みガッツポーズ。

しかし試練は続く。17番パー3で痛恨の3パットボギー。1打差で最終ホールを迎えた頃にはバーンズがプレーオフに備え練習を始めていた。

ティーショットを右ラフに打ち込んだが、残り180ヤードをかろうじてグリーンに乗せた。ファーストパットは15メートル。3パットならプレーオフにもつれ込む状況で、クラークはタップインパーの距離に寄せ勝利を掴み取った。

ドライビングレンジにいたバーンズは2年連続で優勝のチャンスが遠ざかっていくのをただ見守るしかなかった。

ちなみにシェフラーはスコアを1つ落とし4位タイ。キャリアグランドスラム達成は来年ペブルビーチでの大会に持ち越された。

画像: クラークと健闘を称え合うシェフラー。キャリアグランドスラム達成は来年へ持ち越しとなった

クラークと健闘を称え合うシェフラー。キャリアグランドスラム達成は来年へ持ち越しとなった

表彰式でクラークは満面の笑みでこういった。

「ニューヨークの皆さんは僕のことが好きじゃなかったみたいですね。でも僕は皆さんのことが大好きです」

「もちろん気持ちはわかります。自業自得ですから。去年は本当に酷いこと(予選落ちしてロッカーを破損。コースから出入り禁止を言い渡される)をしてしまいました。そのことについて何度も謝ってきました。いまも後悔しています。いつか皆さんの信頼を取り戻せるように頑張ります」

3年前に優勝したとき父・ランダルさんは立ち会えなかった。だが今回はコロラドから息子の勇姿を見守るためニューヨークに駆けつけた。固いハグで喜びを分かち合う2人を茜色の夕陽が優しく包み込んだ。

写真/USGA

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