「ツアークオリティのクラブ工房」は、27年間、国内大手メーカーでトッププロ、トップアマ、トップジュニアのクラブをサポートしてきた今井正人氏が、クラブに関するお悩みを解決するコーナーです。他の工房で「それは無理」と断られた。買ったはいいけどまったく合わない。もうちょっと飛ぶようにならないか。この企画は、クラブに生じている問題点と解決策を探りながら、「ツアークオリティのクラブ」に仕上げるまでをレポートするものです。

10年前のFWをいまの体力に合わせてリシャフトしたい

GD 今日の作業はフェアウェイウッド(FW)のリシャフトですか。

今井 2016年モデルのピン(PING)「Gシリーズ」の5Wと7Wのリシャフトです。

GD 2016年のピンというと、現在のピン人気のきっかけを作った「G400」の前のモデルですね。「G25」や「G30」を知っている人は多いと思うのですが、その間に「G」(無印)というモデルがあったことはあまり知られていないかもしれません。

今井 16年の「G」はまだヘッドが大きくなる前のFWなので、今見ても引き締まったバランスのいいヘッドだと思います。状態も良いので、ユーザーさんは大切に使われてきたのだと思います。

GD 2016年は、キャロウェイ「XR16」やテーラーメイド「M2」といったFWの名器が生まれた当たり年になります。一般的には、FWの高スピード化、大慣性モーメント化に移行する前の「飛びとスピンのバランスタイプ」が完成域に達した年、という人も少なくありません。

今井 そうなんです。今回の依頼者様も、ヘッドの大きさ、スピンの入り方、球の上がりやすさを気に入っていて、なかなか新しいFWに替えられないそうです。

GD FW、UT(ユーティリティ)は、ドライバー、アイアンを替えるよりも難しいですよね。「良い」と思って替えてみたら「あれ?」となることがあります。プロでもFWやUTに関しては、旧モデルを長く使っている人が結構います。

今井 今どきのFWは「飛ぶけれど止まらない」「真っすぐ飛ぶけれど打球の操作がしにくい」という傾向があります。そういった点では、10年前のFWはまだスピンも適度に入り、操作性も残されているので、打球をコントロールしたい人にはお宝クラブと言っていいでしょうね。

GD で、今回はどのようなリシャフトを?

今井 日本シャフトの「レジオフォーミュラB」の「65S」から「55S」へのスペック変更です。このFWはメーカーカスタム品で、ピンが元々「レジオフォーミュラB」を装着して発売したものになります。10年前にドライバーの「6S」に合わせて「65S」にしたそうなんですが、ドライバーを「5S」に替えたらFWが重く感じるようになったとのことで、10グラム軽くすることにしました。

画像: 今回の作業は、2016年モデルのPING「G」フェアウェイウッドに、日本シャフト「レジオフォーミュラB」を組み合わせた、当時の「メーカーカスタム」を再現しスペックダウンを行います

今回の作業は、2016年モデルのPING「G」フェアウェイウッドに、日本シャフト「レジオフォーミュラB」を組み合わせた、当時の「メーカーカスタム」を再現しスペックダウンを行います

GD 同じ銘柄のシャフトのスペックダウンだから、今までのフィーリングを損なう心配がないわけですね。

今井 「65S」と「55S」ではトルク値が「3.1」と「3.9」と異なるので、ちょっと振り感が変わる可能性はありますが、他の銘柄のシャフトに替えるよりは違和感が少ないでしょうね。

GD 「レジオフォーミュラーB」は10年間販売し続けられているロングセラーモデルだから良かったですけど、もしお気に入りのシャフトがあるなら、将来を見越して軽いシャフトをストックしておくと安心ですね。

今井 そういった方は少ないと思いますが、いざ買おうと思った時には廃版になっていることがよくあるので、シャフトにこだわりを持っているなら準備をしておくのもいいでしょうね。

GD スリーブもモデルチェンジによって入手困難になることがあるので、スリーブとシャフトをセットで揃えておくとさらに完璧ですね。

今井 これを見てください。日本シャフトさんは良心的というか正直というか、シャフトの振動数が明記されています。1本が260cpm、もう1本が262cpmです。こうした製品公差(個体差)を教えてもらえると、組む側としてはより正確なクラフト作業ができます。

画像: 他メーカーではあまり見られないシャフトの振動数が明記されていました。硬いほうをヘッドの重い7Wに装着しました

他メーカーではあまり見られないシャフトの振動数が明記されていました。硬いほうをヘッドの重い7Wに装着しました

GD 262cpmのほうが、若干硬いということですか?

今井 はい。そちらをヘッドの重い7Wに入れれば、番手間の流れが完璧なリシャフトになります。

GD そこまで気にしてこだわってもらえるのは安心ですね。もし逆(5Wのほうが硬い)になっていたらと思うと。

今井 2cpmなので、その差がわかる人はほぼいないと思いますが、気分的には全然違いますよね。最終的なスペックは、5Wが「323.8グラム / D-1」から「323.6グラム / D-0」に。7Wが「328.7グラム / D-1.5」から「328.1グラム / D-0.5」になりました。

画像: 元のシャフトがどのように使われているかをチェック。「0.5インチ」チップカットしてあったのでそれに合わせました

元のシャフトがどのように使われているかをチェック。「0.5インチ」チップカットしてあったのでそれに合わせました

GD 10グラム軽いシャフトにしたのに、総重量があまり変わっていませんね?

今井 それはグリップ重量の影響です。今回「ツアー360」の標準的な50グラムのグリップを使用しましたが、元々付いていた純正グリップが10グラム軽かったということです。
 
最近のクラブは軽いグリップが付いていることが多いのですが、私は50グラムが適正だと思っています。グリップ側に適度な重みがあったほうが軌道は安定しますし、クラブ全体のバランスが良くなって、結果的に振り心地が向上します。

GD 総重量が変わらなくても、振り心地がアップするわけですね。

今井 そうですね。スウィングウェイトが若干軽くなっているので、その違いはしっかりと体感していただけると思います。今回はシャフトもスリーブもご自身で用意された「持ち込み」での作業でしたが、そういったご依頼も大歓迎ですので、お気軽にご相談いただければと思います。

「ツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジby tantanto.)」では、プロツアーでの経験を生かした「フルセッティング」を得意としています。現在、単なるリシャフトにとどまらない、精密なクラブ調整を含む「リシャフトキャンペーン」を実施しているので、ぜひご利用ください。

ツアークオリティのクラブ工房からのお知らせ

東京・赤坂の「ツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジby tantanto.)」では、ウェイト調整のような小さなお悩みから、他店で断られた作業、本格的なリシャフトまで幅広く対応しています。「工房ってなんだか敷居が高い……」と感じる方も、まずは気軽にご相談ください!

■ウェッジ1本から大歓迎!「リシャフト&調整」キャンペーン実施中
料金: 6,000円〜(1本、税込み)
※料金に含まれるもの:組み直し作業、長さ・ライ角・ロフト・バランスなどの各種調整。
※シャフト代・グリップ代は別途。再利用可能な場合は無料で対応いたします。ご希望のシャフト銘柄によって料金が異なる場合があります。

■フィッティング料金
料金: 5,000円(40分、税込み)
※キャンペーンご利用者限定の特別料金
※フィッティング後に商品発注となるため、作業は別日となります。

■工房へのアクセス・ご利用方法
場所: 東京都港区赤坂2-13-18 コリンズ33 B1F(バーディ赤坂24内)
※「作業立ち合い」をご希望の方は、事前に日時のご予約をお願いします。
※全国からの郵送(送料別)でのご依頼も大歓迎です!

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