
フォローでは両ひじをたたむこと
テークバックでは左わきを締めながらクラブを引いていく

インサイドにクラブを引き過ぎる人は左わきが空いていることが多い「左わきを締める」ことがテークバックが良くなるポイントだ
GD (前回までの)Yさんへの指導ありがとうございました。おかげさまでスウィング軌道が改善されてストレートボールが打てるようになってきたようです。もともとスコアは出せる人だったので、レッスンから1カ月後にはハーフ37が出たと喜んでいました。
原田 そうですか。それは何よりです。
GD インサイドアウト軌道でフックボールに悩んでいたYさんに響いた一番のポイントは「テークバックで左わきを締める」でした。

左わきを締めながらクラブを引くことがテークバックが良くなるポイント
原田 インサイドアウトの軌道を修正するために、テークバックのクラブの引き方、トップまでのクラブの上げ方を説明したときですね。スウィングのポジションを時計の文字盤に見立てたイメージクロックの8時の手のポジションでは、グリップやシャフト、フェースの向きに意識が必要です。手先でクラブを上げないように、クラブを引いて、インに引き過ぎない軌道の修正をしました。しかし、そのテークバックが良くなるためには、「左わきを締める」は重要なポイントです。左わきを締めれば、クラブはインに引きにくくなります。クラブを8時のポジションまで真っすぐ引きやすくもなりますからね。
GD 実は、私もYさんへの指導で、なるほどと思ったポイントでした。これまでテークバックで左わきの締めについて原田プロが話されていたかもしれません。
原田 話しましたよ(笑)。

左わきを締めながらバックスウィングするとスウィング軌道は安定する
GD ただ、連載を100回以上続けたからこそ、気が付いたポイントでした。すぐにそのポイントに気付いて上達することができたYさんはすごいですが、私もようやくこの重要なポイントに気が付くことができました。左わきを締めながらバックスウィングすれば、トップが決まりやすい、手先ではなく、肩や腕からクラブを引いて上げられる感覚がつかめました。このように、100回以上継続した連載で上達できた原田さんの言葉やレッスンポイントがいくつかあります。そこで、原田プロのメソッドから読者にも参考になる重要なポイントを振り返りたいと思います。
原田 それはいいことです。前にも言いましたが、成功したショットを何が支えたのかを振り返って検証することは、次の成長へのステップとなりますからね。
フォローでは両ひじをたたむこと

テークバックで左わきを締めるように、フォローでは両ひじをたたんで肩にクラブを担ぐ。フォローでは左わきは締まっているが、フィニッシュでは左わきを空けるとヘッドの運動量が大きくなる
GD それではまずひとつ目、フォローサイドでは「両ひじをたたんで肩に担ぐ」という教えです。これは響きました。最初にこの説明を聞いたときは、正直な話、フォローでは腕は伸ばしたほうがいいのではと疑いました。そう思った一番の要因は、原田プロがよく引き合いに出すプロの連続写真のひとコマです。フォローで見事なまでに両腕を伸ばしている、あの写真です。一般のアマチュアも私と同じように誤解している人は多いと思います。
原田 プロの連続写真で腕が真っすぐに伸びているひとコマは両ひじをたたんで肩に担ぐ途中を高速度カメラでとらえたものなんです。プロは腕を伸ばそうとは意識していません。
GD そうなんですよね。真っすぐ腕を伸ばして出していったほうがボールは遠くへ飛びそうだし、ライン出しもできそうですから。その考えを否定するまでには少し時間がかかりましたけど、取り組んでいるうちにそれが分かってきました。それは結果が出るからです。以前よりもボールが強く真っすぐに飛んでいくのを見たら、この動きの正しさを信じないわけにはいきませんから。

右足を引いて打つ「足組ドリル」。フォローで両ひじをたたんで肩にクラブを担ぐ動きをマスターできる
原田 そうでしょう。この動きをマスターするためにやった「足組ドリル」を覚えていますか?
GD もちろんです。あれからずっと、今でも足組ドリルは大好きというか、練習時には必ず10球から20球はやりますよ。あのドリルは別名「開眼するドリル」と呼ぶのでしたね。
原田 そうです。「足組ドリル」の説明は前の連載を見ていただくとして、フォローで両ひじをたたんで肩に担ぐ動きこそが正しいリリースです。クラブ軌道がフォローサイドでも正しくインサイドに入ってくるので、全体としてインサイドインの軌道を描くことができるんです。この軌道を描ければ私たちのメソッドでいう「5番のボール」、つまりストレートなボールを打てるんです。だから「開眼できるドリル」と呼ぶんですね。
フィニッシュでは、グリップを左耳の近くに収める

グリップは左耳の近くに収めると、ヘッドの運動量は大きくなる。腕が伸びて左耳から遠くなると、ヘッドは止まり、ヘッドの運動量が小さくなってしまう
GD 初めのうちは両ひじをたたんで肩に担ぐ動きを正しくできていませんでした。ひじをたたんで肩に担いだときのグリップ位置が左耳から遠い位置に収まっていたんです。わきも少し空いていました。そのときはその位置が正しいと思っていましたが、原田プロの教えを繰り返し聞いているうちに間違いに気が付いたんです。正しくは、グリップが収まる位置は左耳の近くで、そのときにシャフトは首の付け根辺りから右肩越しに斜めに収まり、ヘッドが顔の右側から出てくると。それから弾道も変わりました。
原田 腕を伸ばしたら、腕とクラブが体の遠くを通るのでヘッド自体のアークが大きくなって、遠心力も高まりボールは飛ぶと勘違いします。しかし、実際には体の近くでクラブを振ったほうがヘッドの運動量は大きくなる、つまりヘッドの回転は最大になるということを説明しました。これについて、次回深掘りしていきましょう。
●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)
はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。
撮影協力/ 世田谷ゴルフスクールTAJIMA、梅里CC、ENゴルフレンジ、東名C





