3本線の根拠はPGAツアー選手の平均
“練習用クラブ”じゃありませんでした。これは正真正銘の「ボーケイ」で、その名は「SM11 ブラックベイパー with フライトラインズ」。ブラックベイパーという漆黒のヘッドのホーゼル部分に3本の白線が入っているという代物。その3本線が今回のキモなんです。

ホーゼルに3本の白線。これがアプローチの構えの目安になる
構えると3本の白線が不規則に並んでいるのが目に入ります。メーカーに確認すると、この線を自分の鼻のラインに合わせることで、上げる、ノーマル、転がすアプローチのシャフトの傾きとフェースの開き方の目安がわかるというんです。し・か・も! その根拠となっているのが、PGAツアー選手のショートアプローチにおける平均値とのこと。急に説得力が増しますね~。この辺りはツアー使用率No.1のボーケイだからこその製品という感じがします。

トーマスのアドレスも反映されているのかな……(撮影/岩本芳弘)
さて、そんな「フライトラインズ」ですが、まず自分から見て一番右のラインは「転がし」用。確かに自然とハンドファーストに構えられるし、ボールもわずかに右足寄りにセットするようになります。でもわずか、です。

「転がし」の見え方
真ん中のラインは「ノーマル」。中弾道のピッチショットという感じでしょうか。構えてみるとシャフトはほぼ垂直になります。ボール位置も結構左に感じますね。俗にいう“バニラ”的?「これがPGAツアー選手のスタンダードなんだ」、と構えただけで思わぬ発見になります。

「ノーマル」(中弾道)の見え方
そして一番左が「上げる」アプローチ用。フェースの開き加減は30~40度ぐらい。手のポジションは結構体の中寄りに入ってくる感じです。自ずとボール位置も真ん中より左に。個人的には柔らかい砂のバンカーショットの時ぐらい、かなりフェースを開く感覚です。

「上げる」の見え方
ノーマルポジションはフェースに乗る! スピンが利く!
58度の08Mで実際に打ってみました。
まずは「転がし」。構えた時にも感じましたが、線を鼻のラインに合わせるとそんなにボールは右に寄りません。なので極端に強く低く出ていくような弾道にはなりませんでした。いかに普段の自分の転がしアプローチがかなりフェースを立てていたかが分かります。そりゃあ刃が刺さっちゃうこともありますよね……。この構えから打つと、やや低めに出て、少しスピンが入り、そのあとランで寄っていくイメージ。距離感がつかみやすいです。

【転がし】低くは出るが低すぎない
そして「ノーマル」ですが、これは個人的には一番参考になりました。ボール位置は真ん中、シャフトは垂直。今までの感覚では少し高く打つぐらいの構えなんですが、これがバウンスが使えてフェースに乗る! フェースに乗るからスピンも利いて、慣れるとピンまで突っ込んでいける。「バウンスを使うって、こういうことか!」って、ちょっとわかった気がしました。

【ノーマル】バウンスの効果を実感できた!
最後は「上げる」アプローチ。いつもならここまで開くとバウンスが跳ねてしまう感じがしていたけれど、ノーマルのアプローチでバウンスを生かす感覚が少しわかったせいか、花道のようなライでもスッと抜けてポンと上げられる。なんかアプローチが上手くなった気すらしてきます。

【上げる】スルッとソールが抜けた
線を意識するとミスヒットも減る気が……
結論。この「フライトラインズ」、個人的にはかなりスグレモノ。3種類のアプローチが使いこなせれば、たいていの状況には対応できるし、なにより、今まで「なんとなく」な感覚的だったシャフトの傾きやフェースの開き具合い、ボールポジションが明確になることは、アプローチに迷いがなくなります。

正真正銘「SM11」です!
もうひとつ個人的に感じたことは、白線を意識して構えることで、無意識にインパクトでアドレスの位置に戻そうとする。そうすると手首の角度が過度にほどけたりすることが減って、インパクトが安定。意識がボールに行き過ぎないのもいいですね。ザックリやトップのミスが減りそうな気がしました。
言い忘れましたが、このウェッジはもちろんゴルフ規則に適合しているので、試合でも使えます。たかが線、されど線。パターでは当たり前のアライメントのラインですが、ウェッジでもこの新たなラインは、大きな効果をもたらしてくれそう。次回のラウンドで実際にコースで試してみようと思います。(編集K)
協力/東名CC
※2026年7月22日15時50分、加筆修正しました

