国内女子ステップ・アップ・ツアー第11戦「あおもりレディス」で17年268日ぶりの優勝を飾った宅島美香。同ツアーの最長ブランク優勝の記録を大幅に更新した宅島は今週開催の「カストロールレディース」にも参戦している。
画像: 宅島美香。1986年生まれ。2006年プロテスト合格(78期生)。同期には有村知恵、笠りつ子ら。2008年ステップアップ「IDECレディースカップ」優勝、2026年ステップアップ「あおもりレディス」優勝

宅島美香。1986年生まれ。2006年プロテスト合格(78期生)。同期には有村知恵、笠りつ子ら。2008年ステップアップ「IDECレディースカップ」優勝、2026年ステップアップ「あおもりレディス」優勝

「カストロールレディース」2日目を終え、5バーディ、1ダブルボギーの3アンダー、トータル5アンダーの26位タイへと順位を上げた宅島にプレーを振り返ってもらった。

「出だしでボギーを打ってしまって……。それ以外はまあまあ良かったです。もうちょっと伸ばせたかなって感じです。初日も同じでボギーを叩くけど、バーディも多かったです(1日目6バーディ、4ボギー)。会場となった富士市原GCはグリーンが止まってくれますし、ラフも短めなので多少曲げてもピンを狙っていけます。スコアが出やすいコースという感じです。みんなキャリーでダイレクトに狙っていきます。最終日は伸ばし合いになると思いますね」

前週の「あおもりレディス」で17年ぶりの復活優勝を果たした宅島。ブランクがあるのになぜ勝てたのか? 多くのゴルファーが疑問に思うところだ。そこで直接本人に分析してもらった。

画像: ドライバーの飛距離は10年前と比べて伸びていると話す宅島

ドライバーの飛距離は10年前と比べて伸びていると話す宅島

「実は昨シーズンからショットはいい感じに打てています。昨年のプレナスレディースカップが6位タイ、今年が7位タイでしたし、今年は大王海運レディスも8位タイです。そのいい流れのまま優勝につながったんだと思います。
 
私のなかで強化した部分といえば、パットです。カップをオーバーするようにしっかり打つこと。カップまで届くように強く打つこと。それを意識して夫(コーチでもある橋本大地プロ)と一緒に取り組んできました。昔からパットはショートしがちでした。もともとラインを膨らませて読む傾向があって、それでショートしやすかったんです。直線的にドーンと打つ、その辺りを意識するようになってからバーディが増えるようになりました。
 
あとは飛距離です。10年前と比べ、少し伸びているんです。クラブが進化したこともありますが、ヘッドスピードが落ちないように維持し続けました。私は夫がコーチだったため、かなり早い時期からトラックマンを使っています。そうすると計測やデータチェックが当たり前になるんです。飛距離で悩んでいるゴルファーに教えてあげたいくらいで、そのコツが“ヘッドスピードを測り続けること”です。動画でスウィングチェックはできますが、ヘッドスピードはわかりませんよね。今の自分のヘッドスピードはどのくらいなのか? それを常に把握しておくことです。私はずっとヘッドスピードを計測していたので今でも落ちていません。落ちたら練習するからです。
 
ヘッドスピードを上げる、私のおすすめは『バット素振り』です。この年齢になると無理はできませんが、できる範囲で速く振り抜く。飛距離アップの方法、たとえばミート率やスピン量、入射角など、いろいろな要素はありますが、最もわかりやすのがヘッドスピードです。ヘッドスピードが上がれば、飛距離は間違いなく伸びます。結局、クラブを振るしかないんです。
 
少し前まではセカンドオナーがお約束でしたが、最近はセカンドで2番目、3番目に打つことが増えてきました。それだけでショットに余裕が生まれるんです。もともとアプローチは得意でしたのでショットがよくなったことでかみ合ってきた感じです。パットの練習も成果が出ています。
 
今週のカストロールレディースは、グリーンが少し重めです。カップに届かなければ入りません。そこを意識して強く打てるかどうか、そこがカギになりそうです」

年齢を言い訳にせずヘッドスピードを維持し、パットの意識を変えることで17年ぶりの勝利を引き寄せた宅島。彼女のプレーと探究心は、飛距離やスコアに悩む多くのゴルファーにとって最高の道しるべになるはずだ。今週も強気のパットでカップを狙う彼女の戦いから目が離せない。

文/畔蒜聡
写真/姉崎正


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