PGAツアーのレギュラーシーズン最後から2番目の試合「ロケットクラシック」でシードさえ危うい39歳のピーター・マルナティが9アンダー61をマークし単独トップに立った。ツアー2勝を挙げているが目下ポイントランクは171位と崖っぷち。プレーオフ進出どころかシードさえ危うい男の快進撃が胸を打つ理由とは?
画像: ロケットクラシック初日を9アンダーで回り単独首位に立ったピーター・マルナティ

ロケットクラシック初日を9アンダーで回り単独首位に立ったピーター・マルナティ

100年以上前に名匠ドナルド・ロスが創り上げたコースを開場当初のレイアウトに戻し、より難易度を高めるためパー5をパー4に変更するなど大規模な改修を行なったデトロイトGCを舞台に開幕したロケットクラシック。

大会を主催するロケット・モルゲージと長年スポンサー契約を結び、23年に4年ぶり復活優勝を飾った思い出の大会でリッキー・ファウラーが7アンダー「63」をマークし、2位タイの好スタートを切った。

「コースがソフトな状態だったのでスコアは出しやすかったと思います。できればここでイーストレイク(最終戦のツアー選手権)行きを決めたいですね」と現在ポイントランク32位のファウラー。

この順位を最後までキープすれば19位まで順位を上げることができる。トップ30しか出られない最終戦の当確ランプを所縁の大会で灯せるか明日以降のプレーに注目だ。

そんなファウラーを2打上回る「61」を叩き出したのがマルナティ。24年にバルスパー選手権で10年ぶり2勝目を挙げたことで今季もフル参戦しているが成績はまったく振るわず。

「あの優勝以来トップ30に入ったのはせいぜい2回くらい」と自嘲気味に語り、今季も19位タイが最高で予選落ちの山を築いた。周囲がプレーオフ進出をかけた戦いに挑むなか171位では優勝特典の2年シードが切れる来年は出場資格さえ失うことになる。

「このままコースに出続けるべきか辞めるべきか、という葛藤は常にあります。家にいて父親業に専念すればもっと良い父親になれるかもしれない。でも子供たちに最高の舞台で戦う姿を見せてお手本になりたいという気持ちもあります」

スーツケースに荷物を詰め家族と離れ旅に出る。それがプロゴルファーのお仕事だ。しかし最近は「勇んで旅に出ても毎週がっかりするような結果に終わってばかり。もう続ける価値がないのかな、と思ったりします。でも本心ではまだ続けたい。家にいたらクラブを握りたくてムズムズする。コースに立ち続けるために努力もしています」。

そして初日はフェアウェイを外したのは1ホールだけ。グリーンを外したのもわずか1ホール。前半7バーディを紡ぎ出し後半は2バーディにとどまったが、60切りも夢ではない「61」をマークすることができた。

60台で回っても75を打っても常に態度が変わらない“いい奴”マルナティ。この日のマインドセットは「ナイスショットを心から楽しむこと。悪いショットを打ってもそれが自分の人間性や人格を貶めるものだと思わずあくまでもデータの1つと捉えること」。その2つを胸にプレーした結果「61」の好スコアが飛び出した。

「やっといいプレーがしたいという願いが叶いました。フォールシリーズを楽しみにしています。目標は秋の終わりまでにトップ100に入ること。ゴルフを続けるためにもどうしてもシードが獲りたいんです!」

切実な彼の願いにゴルフの女神はどう応える?

写真/Getty Images

【動画】ロケットクラシック初日のハイライトをチェック【PGAツアー公式YouTube】

画像: PGA TOUR Highlights | Round 1 | Rocket Classic | 2026 www.youtube.com

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