
ステップ・アップ・ツアーの最年長優勝記録を塗り替えた福田侑子
最終日は、気温35度を超える猛暑日となった。立っているだけで汗が噴き出す。そんな蒸し暑さのなかで行われたプレーオフ。ティーショットをフェアウェイセンターにキープした福田侑子のセカンドショットは5UTを振り抜き、カップ下、2メートルにつけた。それを沈めて福田が初優勝を飾った。
「最後の5、6ホールはみんなひざが笑っていました。それくらい暑さがすごかったです。暑くて大変だった、その印象が強いですね。最終組の2人(須江唯加、宮田成華)がチャチャを入れてくるんです。バーディ取ってさっさと終わらせてくださいとか、難しいピンポジなのに狙っちゃいましょうとか。そういう会話をしながら回っていましたね。
プレーオフ1ホール目でバーディを決めたとき、何か込み上げてくるかなって一瞬思いましたが、やっと終わったという気持ちのほうが強かったです。それだけ暑かったんだと思います。
プレーオフのセカンド、中地選手がバンカーからすごいショットを打ったんで、それが逆に後押しになりました。自分も逃げずにしっかり攻めようって。それでいいショットが打てました。2メートルくらいの上りのパットも、緊張する場面になると普段とは違うことをしがちなので、いつも通り、入っても入らなくてもいい。そう思えたからこそ、いつものルーティンでパットできました。
最後、同期や仲間がおめでとうって声をかけてくれました。それは本当に嬉しかったですね」

プレーオフ1ホール目でバーディを奪った福田が中地萌を下し、初優勝を遂げた
44歳262日での優勝はステップ・アップ・ツアーの最年長優勝記録だ(それまでの記録は池渕富子が持つ44歳233日)
「これが2勝目、3勝目だったらいいんですけど、初優勝ですからね。なんとも言えませんよ。今年はレギュラーツアー(Vポイント×SMBCレディス)で同期の笠りつ子が5年ぶりに優勝しましたし、ステップでも同期の宅島美香が14年ぶりの優勝です。何かの縁を感じますね」
プロ生活21年。ここまでの道のりについて聞くと、
「長いといえば長いですけど、1年はあっという間に過ぎていきます。毎年もう12月なのって。ただ、振り返ってみるとケガをして痛みに悩まされていたときは辛かったですね。腰回りのケガですが、その痛みに耐えられずシードを落としましたし。ただ諦めずに続けてこられたのも、周りにいてくれた人たちの支えがあったからです。今では逆にやめられなくなっている感じです。若い子に負けないでって言われ続けていますからね」
福田侑子に今後の目標を聞いてみた。

ツアー仲間に祝福される福田
「将来的には米女子シニアツアーに行きたいです。今年の川奈ホテルGCで行われた『レジェンズチャンピオンシップ明治安田カップ』にはローラ・デービースが来てくれましたし、世界のレジェンドたちとプレーしてみたいですね」
プレーオフで敗れた、中地萌にも話を聞いた。

プレーオフのティーショットをバンカーに入れたがナイスリカバリーで福田を追い詰めた中地萌
「優勝できなかったのは悔しいですけど、ここまでスコアを伸ばせた(6バーディ、ノーボギー)ことは成長できたのかなって思います。初めてのプレーオフでしたが、やっぱり普通のラウンドと違う雰囲気で緊張しました。ティーショットは左に曲げてバンカーでしたが、そこで吹っ切れた感じがあって、やるしかないって思ってナイスショットが打てました。福田さんは最後まで自分を貫いていて攻めの姿勢を崩しませんでした。すごいなって思いました」

「あとは優勝しかない」と話す中地は1998年生まれ、奈良県出身。2024年プロテスト合格(97期生)。鳴尾GC所属
中地は今季のステップ・アップ・ツアー、ルートインカップ4位タイ、あおもりレディス3位タイ、カストロールレディース2位と着実に順位を上げている。
「あとは優勝しかないですね。今シーズン、絶対優勝できるように頑張ります」
文/畔蒜聡
写真/姉崎正

