
桑木志帆が「AIG女子オープン」でメジャー制覇(写真/R&A提供)
2019年に渋野日向子選手がAIG女子オープンを制して以来、2021年と2024年には笹生優花選手が全米女子オープンを勝ち、2024年に古江彩佳選手がアムンディ・エビアン選手権を制覇。2025年には西郷真央選手がシェブロン選手権を、山下美夢有選手がAIG女子オープンを制しています。
思えば渋野選手のメジャー制覇は、1977年に樋口久子さんが全米女子プロを制して以来、日本女子にとって実に42年ぶりのメジャータイトルでした。しかし、その勝利を機に状況は一変。2024年以降は毎年1つ以上のメジャータイトルが日本にもたらされています。AIG女子オープンに至っては2019年以降3勝目。昨年の山下選手に続き、日本勢による連覇達成です。
今季、日本勢は15人の選手を最高峰の米女子ツアーに送り込んでいます。毎年のようにトップ選手が米女子ツアーに参戦することで危惧されたのは国内ツアーの弱体化ですが、桑木選手は日本ツアーを主戦場とする選手。日本ツアーの豊かな土壌も証明する勝利となりました。
桑木選手にとって、今回のAIGは今季4度目のメジャー挑戦。ここまでの試合でも、
●全米女子オープン 14位タイ
●KPMG全米女子プロ 24位タイ
●アムンディ・エビアン選手権 41位タイ
とそのすべてで予選を通過していました。国外メジャーに積極的に参戦することで国内ツアーの出場試合数は13試合にとどまりますが、しっかり結果につなげています。この積極性も、海外メジャー勝利の要因に挙げられるはずです。
Final Round Highlights | 2026 AIG Women's Open
www.youtube.com優勝インタビューで桑木選手は、山下選手に続く日本勢の2連続優勝であることを問われ、「日本勢として大会を盛り上げられたことは本当にうれしいですし、これからもチームジャパンで盛り上げていきたいなと思います」とコメントしていました。
渋野日向子選手と桑木志帆選手は同じ岡山県出身で、渋野日向子選手は桑木選手にとってはジュニア時代から知る憧れの存在だったそうです。
そんな身近な憧れの存在がメジャーを制し、その7年後に自身も同じメジャーで勝つ。運命的な巡り合わせにも感じられますが、「身近な存在が勝った」という事実は、自身を勇気づけるものでもあったのではないでしょうか。
そして今回の桑木選手の勝利は、日本ツアーから米ツアーを経ずしてもメジャーで勝てるということを、くしくも2019年の渋野選手以来に証明するものとなりました。日本ツアーの選手たちにとっては、新たな「メジャーへの地図」となるかもしれません。
多くの選手が海を渡り、メジャーで勝利したことで積み重ねられたノウハウやナレッジ。それにより、もはやメジャーは遠い憧れではなくなったと言って過言ではなさそうです。AIG女子オープンに至っては、今回の桑木選手の勝利で、2019年以降の8大会中3大会で日本人が制したことになります。メジャー昇格前の1984年に岡本綾子さんが制していることを考えても、日本選手との相性の良さは際立ちます。
今年のメジャーは今大会で終わりですが、来年はどんな選手が活躍するのか早くも楽しみになってしまいます。そんな桑木選手のメジャー初優勝でした。

