ボギー先行の焦りを乗り越え後半爆発! 姉とのコンビで掴んだ歓喜のホステスV

ボギーが先行するも、気持ちを切り替えながら連続バーディで折り返した
7打差のリードを持って出た安田だったが、最終日の序盤は予期せぬ足踏みから始まった。1番パー4で第2打をバンカーに入れてレイアップを余儀なくされ、ボギーが先行。5番でも3パットのボギーを叩き、一時は追撃する後続との差が縮まる展開となった。
しかし、安田は冷静さを失わなかった。「ボギーを打っても前半中にイーブンに戻したい」と気持ちを切り替えると、8番(パー3)で5メートルのバーディパットを沈めて反撃の狼煙を上げる。続く9番(パー5)でも3打目を2メートルにつけて連続バーディを奪い、前半をイーブンパーで折り返した。

姉妹コンビ初優勝を、ホステス大会で達成した安田
ギアが上がった後半は、再び独走劇となった。10番で6メートル、11番で5メートルを沈めて再び連続バーディ。さらに13番、16番でも着実に伸ばし、インコースを「32」で踏破した。自身の順位やスコアボードを意識せず一打に集中し続けた安田は、最終18番をパーで締めくくると、ギャラリーからの「おめでとう」の声援で勝利を確信した。
バッグを担ぎ続けた姉と抱き合った瞬間、2人の目には光るものがあった。これまで姉キャディとのタッグでは最高2位にとどまっていただけに、念願の「姉妹コンビ初優勝」をホステス大会で結実させた。
ソレンスタムを超える26バーディ! 偉大な歴史を塗り替える記録ラッシュ

ファンからの応援も安田の心を支えたに違いない
この日の勝利により、安田は女子ゴルフ界の歴史にその名を深く刻むこととなった。
- 大会最少ストローク記録更新:通算193ストローク(23アンダー)をマークし、2008年に原江里菜が樹立した通算195(21アンダー)の大会記録を18年ぶりに更新。
- 3日間競技の最多バーディ優勝:大会3日間で26個のバーディを奪取。2003年ミズノクラシックでアニカ・ソレンスタムが樹立した24個のツアー記録を塗り替える新記録を達成。
- 主催大会でのホステスプロ優勝:NEC所属選手としては、1996年・2002年・2003年・2007年の福嶋晃子以来となる輝かしい大会制覇を達成。
今大会では「ベストスコア賞」(軽井沢72ゴルフ提供)および「最多バーディー賞」(明治安田生命提供)も併せて獲得し、圧倒的な強さを見せつける週末となった。
「焦りはなかった」積み重ねた努力が開花

1番では2打目をバンカーに入れレイアップを余儀なくされ、ボギースタートとなった
ホールアウト後、安田は喜びと感謝の想いを語った。
「1番で緊張からのミスが出て少し動揺しましたが、安全にセンターを狙ってパーオンを重ねることで流れを作れました。最後のパットを打った時も順位を知らなくて、ギャラリーの皆さんの声で優勝を知りました。ずっとサポートしてくれたお姉ちゃんをはじめ、コーチの大西(翔太)さん、両親、そして所属のNECの皆様の前で優勝トロフィを持てて本当にホッとしています」
同世代の選手たちが先に勝利を挙げる中でも「焦りはなかった。年々課題と向き合って前年より成長できている」と自分を信じ抜いた成果が、今回の偉業へと繋がった。
「今年は複数回優勝を目標にしています。後半戦もまだまだチャンスはあるので、また一から頑張りたいです」と語る25歳のホステス女王は、さらなる飛躍を見据えて次なる戦いへと向かう。
写真/大澤進二
