霞ヶ関CCで開催された2026年度「日本ジュニアゴルフ選手権 Presented by Sky 男子15~17歳の部」に参戦していた素敵なファミリーを紹介しよう。

最終日、1番ホールトップでスタートして行ったのは横田彪五(ひゅうご)。福島県の学法石川高2年、東北大会で2位となり本大会に出場した。

結果は3日間で3オーバー、29位タイの成績だったが、ラウンド後に声をかけるとニコニコして答えてくれた。

「初めて回るコース。距離は7400ヤード以上とすごく長くてパー71、それに500ヤードを超えるパー4が3つあって、とても苦戦しました。グリーンのアンジュレーションも難しかったです。でも、今日はショットが悪かったですけど、パットとグリーン周りのアプローチに助けられました」

画像: スカラシッププログラムにて。米澤からは事前に趣旨などを書いた手紙が届いた。「読んで感動して涙が出ました。今でも冷蔵庫に貼っています。彪五も、自分がプロになれたら同じようなことをやって次につなげていきたいそうです」(母)

スカラシッププログラムにて。米澤からは事前に趣旨などを書いた手紙が届いた。「読んで感動して涙が出ました。今でも冷蔵庫に貼っています。彪五も、自分がプロになれたら同じようなことをやって次につなげていきたいそうです」(母)

実は横田には、今月頭に岩手県の南部富士CCで会っている。「米澤蓮スカラシッププログラム」の合宿に参加していたのだ。このプログラムは、若手選手に経済的負担なく“成長する場”を与えることを目的としたもので、米澤と同じ東北出身の横田は、選抜メンバー4人のうちの1人なのだ。

「合宿で蓮プロに、状況によって違うアプローチの打ち方を教わったんです。それがこの大会でも使えました」

今週、草津CCで行われている男子ツアー「ISPS HANDA 夏に爆発 どれだけバーディー取れるんだトーナメント」の初日、サスペンデッドのため全組終了していないなかではあるが、米澤が暫定首位に立ったことはもちろんチェックしていて、「僕ももっと頑張ろうという気になれます!」と横田。

画像: とにかく明るい父と笑顔が素敵でやさしい母。2人の血をしっかり受け継いでいる横田。「ひゅうごと名付けたのは、寅年生まれで海外の方にも呼びやすい名前だからです」(父母)

とにかく明るい父と笑顔が素敵でやさしい母。2人の血をしっかり受け継いでいる横田。「ひゅうごと名付けたのは、寅年生まれで海外の方にも呼びやすい名前だからです」(父母)

さて、ホールアウトした横田の傍らに、こちらもニコニコしているご夫婦がいたので声をかけると、横田のご両親だった。

「まあまあの結果でしょう。それより私たちは、本当に楽しく見させてもらっているんですよ」

聞けば、父・竜汰さんはゴルフ歴20年で片手ハンディのトップアマ。母・澄絵さんも、息子が誕生するまでは、温泉旅行がてら夫とよくゴルフに行っていたという。

2010年生まれの横田だが、ちょうど1歳の誕生日の3日後に東日本大震災が起きた。

「そこから10年くらい、彪五はかみさんと彼女の実家がある千葉で暮らしていました」(父)

「福島と千葉をずっと行き来していました。でも、離れて暮らしていても父子すごく仲が良くて。今も仲良しですよ」(母)

小1からずっと野球少年だった。4番でピッチャー、チームの中心だ。しかし、父の影響で小6の頃に始めたゴルフにいつの間にかハマってしまった。中学で福島に戻ってからは競技にも出始めた。

中2のとき、早くも一度目の日本ジュニア出場(東京GC)、中3でも連続出場(武蔵CC)を果たし、どちらも予選を突破。野球経験がゴルフにも生きた。

「やっぱりモノを振るということが野球と共通します。野球でもボールを遠くに飛ばすことが好きでしたけど、ゴルフだとその3倍飛ぶので楽しいんですよね」(彪五)

今も、家族3人でよくラウンドする。母には1ホールに1度“救護チケット”を使えるという“家族ルール”があるので、いつもぶっちぎりで優勝するという。

「いつもわきあいあいとラウンドしています。主人はもう、彪五には勝てないかな」(母)

「2人とも競技ゴルファーなので、ラウンドしているとお互いだんだん無口になるんですよ(笑)。でも、中3くらいからはスコアも飛距離もかなわない。50ヤード置いていかれますから。常に負けています(笑)。でももう悔しさはないですね」(父)

この後も、横田が出場する大会は目白押しだ。

まず、来週のACNツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」に昨年に続き出場する。昨年は県アマ優勝の副賞で、今年は特別推薦での参戦。父が日本アマにつづきバッグを担ぐ。

「昨年は体力不足もあってボロボロでした。だからオフには毎日夜に5km、走るようにしました。今年は予選通過を目指しています」(彪五)

そして、9月9日からの「青森国スポ」では、父は成人の部、息子はジュニアの部に参加する。

「県の総体で2位になりました。僕以外は大学生ですから、保護者兼監督みたいなものです」(父)

「せっかくなので、2人でいい成績を残したいですね」(彪五)

今回の日本ジュニアで優勝した同じ年の長﨑大星と一緒に回ることも決まっているという。

「楽しみです。一緒に回らせてもらうと勉強になるし、彪五のモチベーションもまた上がると思います。会場が別の場所なので、私は行き来しないといけないんですけれど」(母)

画像: 今大会の3日間のスコアは71・72・73。「合宿が役立ちました」。ベストスコアは65。「もっといろいろな経験をして、ゴルフが上手くなりたい」(横田)「たとえプロになれなくても、ゴルフ関係の仕事をしたいそうです」(父母)

今大会の3日間のスコアは71・72・73。「合宿が役立ちました」。ベストスコアは65。「もっといろいろな経験をして、ゴルフが上手くなりたい」(横田)「たとえプロになれなくても、ゴルフ関係の仕事をしたいそうです」(父母)

改めて、横田にいくつか質問をした。

Q1:飛距離は?
「“盛って”290ヤードですね。得意クラブはウェッジです」

Q2:好きなプロは?
「もちろん米澤蓮プロです」

Q3:将来の夢は?
「プロゴルファーになって、蓮プロと同じ舞台で優勝争いをすることです」

Q4:ゴルフの魅力は?
「ボールが飛ぶと面白いし、スコアが良いと達成感があるし、たまに来るイーグルなんかは気持ちいい。ゴルフ、大好きです」

ハキハキと答える息子を見つめながら、父と母は目を細める。

「熱量が高い親御さんが多いですが、うちは子どものほうが熱くて。とにかくゴルフをどっぷりやっていたいみたい。いつも練習をやめさせるのが大変です。でも、本当にいい子なんですよ。まだまだこれから伸びしろがあると思っていますしね」(父)

まるでピクニック後のように3人で会場をあとにした横田ファミリー。こんな日本ジュニアの過ごし方があってもいい。


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