今年9月24日〜27日にイリノイ州のメダイナカントリークラブで開催される、米国選抜と世界選抜(欧州を除く)による2年に1度の対抗戦「プレジデンツカップ」。9月1日(火)、両チームのキャプテン(米国:ブラント・スネデカー、世界:ジェフ・オギルビー)による各6名の「キャプテン推薦(キャプテンズ・ピック)」が発表され、すでに決定していた自動選出メンバー各6名と合わせた両チーム全12名の陣容が確定した。

注目は米国選抜の21歳ルーキー、ジャクソン・コイブンとパットの名手

米国選抜のスネデカー主将が選んだ6名は、クリス・ゴッタラップ、ザンダー・シャウフェレ、ジャスティン・トーマス、パトリック・カントレー、ジェイコブ・ブリッジマン、そしてジャクソン・コイブンだ。

最大のサプライズであり注目を集めるのが、オーバーン大学を離れてプロ転向したばかりの21歳、コイブンである。ポイントランキング48位からの大抜擢となったが、プロ転向わずか5戦目の3Mオープンでスコッティ・シェフラーを破るなど圧倒的なポテンシャルを示し、プレーオフシリーズにも進出。スネデカー主将も「若くしてこれほどの落ち着きと自信を備えた選手は稀だ」と高く評価し、次世代のスター候補として最高のご褒美を掴み取った。

さらに、パッティング指標(Strokes Gained: Putting)でPGAツアー1位を誇るジェイコブ・ブリッジマン(ランキング12位)がグリーン上の圧倒的な勝負強さを買われて初選出。世界ランク10位のシャウフェレや、前回(2024年)大会を欠場したジャスティン・トーマスら実績十分のベテランも順当に名を連ねた。

一方で非情な決断も下された。自動選出枠(6位)のすぐ下につけていたベン・グリフィン(8位)やJ.J.スパーン(10位)が推薦から漏れるなど、勝負の世界の厳しさを物語っている。

世界選抜は久常涼ら6名。テーラーの悲願とベゾイデンハウトの奇跡

一方、1998年以来の勝利を目指す世界選抜のオギルビー主将は、コーリー・コナーズ、ニコ・エチャバリア、イム・ソンジェ、久常涼、ニック・テーラー、クリスティアン・ベゾイデンハウトの6名を指名した。

画像: 久常涼が選出され、1998年大会の丸山茂樹と尾崎直道以来、実に28年ぶりに日本人2名が代表となった(写真は26年ソニーオープン・イン・ハワイ練習日)

久常涼が選出され、1998年大会の丸山茂樹と尾崎直道以来、実に28年ぶりに日本人2名が代表となった(写真は26年ソニーオープン・イン・ハワイ練習日)

自動選出枠の松山英樹に加え、キャプテン推薦で久常涼が選ばれたことで、日本勢からは2名がチーム入りを果たした。オギルビー主将は久常について「若くして多くの成功を収め、その魅力的なキャラクターと質の高いプレーはチームに不可欠だ」と強い期待を寄せる。

指名された選手たちのドラマも味わい深い。カナダのニック・テーラー(ランキング13位)は、自国開催だった前回2024年大会でメンバー漏れとなり「ひどく打ちひしがれていた」と語っていたが、今回ついに悲願の初選出を果たした。また、最大のサプライズとなったのがクリスティアン・ベゾイデンハウト(同18位)だ。今季は不調でPGAツアーのシード権争い(フェデックスカップランキング97位)に苦しんでいたが、過去2大会のマッチプレーで見せた強さ(獲得率3.5ポイント、シングルス2戦全勝)をオギルビー主将が高く評価し、実績重視での奇跡的な滑り込みとなった。

その陰で、世界選抜の元絶対的エースであるジェイソン・デイ(11位)や、ランキングでデイの次点であるケーシー・ジャービス(12位)といった実績のある選手が推薦枠を勝ち取れず、選外となる波乱もあった。

LIVゴルファーは「出場不可」。PGAツアー主催大会のルール

プレジデンツカップのメンバー選考において留意すべき点は、この大会が「PGAツアー」の主催であるという事実だ。

米国選抜 vs 欧州選抜で行われる「ライダーカップ」はPGA・オブ・アメリカとDPワールドツアーの共催であるため、LIVゴルフ所属選手でも条件を満たせば出場が可能である。しかし、プレジデンツカップはPGAツアーの管轄下にあるため、LIVゴルフへ移籍した選手は選考対象から完全に除外される。

そのため、現在の世界ランキングや実力からすれば世界選抜チームの主軸になるであろうホアキン・ニーマン(チリ)やルーカス・ハーバート(オーストラリア)、キャメロン・スミス(オーストラリア)といったトッププレーヤーたちは、最初から選考のテーブルに乗っていない。

このルールによる戦力ダウンの差を、世界選抜がいかにチーム力でカバーするかが、勝敗を分ける一つのカギとなる。

【2026年 プレジデンツカップ出場メンバー】

■ 米国選抜(キャプテン:ブラント・スネデカー)
<自動選出>
1. スコッティ・シェフラー
2. キャメロン・ヤング
3. ウィンダム・クラーク
4. ラッセル・ヘンリー
5. サム・バーンズ
6. コリン・モリカワ

<キャプテン推薦>
* クリス・ゴッタラップ
* ザンダー・シャウフェレ
* ジャスティン・トーマス
* パトリック・カントレー
* ジェイコブ・ブリッジマン
* ジャクソン・コイブン

■ 世界選抜(キャプテン:ジェフ・オギルビー)
<自動選出>
1. キム・シウー(韓国)
2. 松山英樹(日本)
3. ライアン・フォックス(ニュージーランド)
4. トム・キム(韓国)
5. ミンウー・リー(オーストラリア)
6. アダム・スコット(オーストラリア)

<キャプテン推薦>
* コーリー・コナーズ(カナダ)
* ニコ・エチャバリア(コロンビア)
* イム・ソンジェ(韓国)
* 久常涼(日本)
* ニック・テーラー(カナダ)
* クリスティアン・ベゾイデンハウト(南アフリカ)

写真/岩本芳弘


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