
兵庫県の三田市にある有馬CC
ひょうごスポーツコミッションは、兵庫県庁の県民生活部文化スポーツ局スポーツ振興課に籍を置き、官民連携によりスポーツを通して地域活性化につなげる組織である。
そのスポーツ全般のなかのゴルフの最初の取り組みとして、同コミッションがハブとなり、神戸市にある流通科学大学と三田市にある有馬CCとが連携したプロジェクトがスタートした。
とはいえ、最初はどういう形に収まるか見えなかったという。というのも、想定されていたのは阪神タイガースなどのチームスポーツばかりだったからだ。
対してゴルフは個人競技であり、兵庫出身のプロを応援したところで、地元が活性化されるとは思えない。難航するかに見えたが、流通科学大学スポーツ心理学の内田遼介准教授と、そのゼミの学生がゴルフにおける課題と取り組みについて発表。
課題に挙げられたのは、ゴルフ場の数が千葉県に続いて全国2位であるにもかかわらず、地域住民とゴルフ場の間の心理的距離が遠いことだ。この発表では、ゴルフ場を限られた人だけが利用する特別な場所でなく、親子や初心者が気軽に体を動かし交流できる身近な場所としてとらえ直し、地域住民がゴルフ場やゴルフ文化をより身近に感じられる体験機会の実現を提案したのだ。
その舞台が同CC。周辺には多数の小中学校・高校があり、多数の団地・住宅地もあるという立地環境を持つ同CCにイベント開催を提案。開催日は10月24日(土)、募集人員は小学1〜3年生の子どもがいる20家族。
「子どもたちにスナッグゴルフのほかに、土手での芝滑りや乗用カートでの体験など、お弁当を用意し、家族でピクニックのような体験をしていただくことが、地域とゴルフ場が近くなる一助になればと考えています」(同CC代表取締役・谷光高氏)
日本のゴルフ発祥の地が、地域に開かれたゴルフ場を目指す……。遅きに失したというわけでもあるまい。
※週刊ゴルフダイジェスト2026年9月15日号「バック9」より
