2026年シーズンのPGAツアーを締めくくる秋の陣「フェデックスカップ・フォール」の開幕戦となる「ビルトモア選手権アシュビル」が、米国ノースカロライナ州のザ・クリフス at ウォルナットコーブ(7,249ヤード・パー71)で開幕した。日本勢は平田憲聖、中島啓太、久常涼、金谷拓実の4名が参戦する中、初日に日本勢最上位となる好スタートを切ったのは平田憲聖だ。平田は5バーディ・2ボギーの「68(3アンダー)」をマークし、首位と4打差の32位タイで初日のプレーを終えた。

「パーオン率77.78%(全体9位タイ)」が示すアイアンのキレ

平田の好発進を支えた最大の要因は、抜群のアイアン精度だった。公式スタッツがその事実を明確に証明している。

初日の平田は18ホール中14ホールで的確にグリーンを捉え、GIR(パーオン率)「77.78%」を記録。この数字は、出場144名のフィールド全体で「9位タイ」に相当する極めてハイレベルな数値だ。

画像: アイアンのキレはこのフィールドでも負けていない平田憲聖(写真は26年ソニーオープン・イン・ハワイ)

アイアンのキレはこのフィールドでも負けていない平田憲聖(写真は26年ソニーオープン・イン・ハワイ)

さらに、ショットの貢献度を示す「SG: Approach to Green(アプローチ貢献度)」においても「+1.093」をマークし、全体32位につけている。パー3が5つ、パー5が4つ配された変則レイアウトの難コースにおいて、果敢にピンを狙い続けた平田のアイアンショットが、スコアメイクの強力な軸となっていた。

パー5の攻略とバウンスバックで見せた精神的タフネス

スコアメイクの鍵となる4つのパー5(3番、8番、15番、17番)のうち、平田は3ホール(3番・8番・15番)で着実にバーディを奪取。スコアを伸ばすべきロングホールを完璧に攻略したことが、3アンダーの堅固な土台となった。

また、展開の波に対する精神的な強さも光った。前半、5番・7番のパー3でボギーを叩き一時は1オーバーへ後退したものの、直後の8番(パー5)、9番(パー4)で連続バーディを奪い返し、即座にアンダーパーへ巻き返してみせた。後半(INコース)もボギーを打たず「34」でまとめ上げるなど、崩れないタフネスが存分に発揮された。

フェアウェイキープ率76.92%と要所で沈めたパットの総距離

ティーショットからグリーンに至るまでの全体的な安定感も素晴らしい出来だった。

平田の初日のフェアウェイキープ率は「76.92%(10/13)」で全体47位タイ。ドライバーの平均飛距離も「304.0ヤード(全体54位)」と、飛距離と方向性のバランスを高いレベルで保ち、大崩れを防いでいた。

また、パッティングの貢献度(SG: Putting -0.250)の数値上はグリーン上でやや苦戦した形となっているが、「沈めたパットの総距離」は82フィート2インチ(約25.04m)で全体31位と優秀な数字を残している。要所でしっかり中長距離のバーディパットを沈め、スコアを組み立てていたことが窺える。

シード権獲得へ向けポイント獲得のチャンス

初日を終え、リーダーボードの頂点には7アンダーの「64」をマークしたM・グレサーマンとE・コールが並んでいる。

平田はフォール開幕前のポイントランキングが168位(94pt)。来季シード権(100位以内)の確保に向けて毎試合での上位フィニッシュが必須となる中、首位と4打差の32位タイからさらに伸ばしてトップ10〜15圏内に食い込めれば、一気にポイントを加算できる絶好のチャンスとなる。

熾烈なシードサバイバルとなる「フェデックスカップ・フォール」の初陣で、日本の若き才能がどこまでリーダーボードを駆け上がるのか、第2ラウンドのプレーに期待したい。

写真/岩本芳弘


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