イリノイ州メダイナCC No.3(7548ヤード・パー70)で開幕した2026年「プレジデンツカップ」初日。フォーボール(各選手が自身のボールを打ち、良い方のスコアを採用するダブルスマッチ)5試合が終了し、米国選抜が3勝2敗で勝ち越しを決めた。この「初日3-2」というスコアは、インターナショナルチーム(世界選抜)にとって極めて高い障壁と言えるだろう。過去のプレジデンツカップにおいて、米国選抜が初日(第1セッション)終了時点でリードを奪った11回の大会では、すべて米国選抜がそのまま勝利(11勝0敗)を収めているのだ。第1回大会(1994年)からの通算成績でも圧倒的な強さを誇る米国選抜に対し、世界選抜は過去のジンクスという重圧を跳ね除けなければならない。しかし、わずか1ポイント差で踏みとどまった初日の戦いぶりは、世界選抜にとって決して絶望的な数字ではない。

「2-3は絶好のスタート」トム・キムとオギルビー主将の証言

「前回の記憶」と比較すれば、今回のスタートがいかに前向きなものであるかがわかる。カナダのロイヤル・モントリオールGCで開催された前回2024年大会で、世界選抜は初日フォーボールで0勝5敗とまさかのストレート負けを喫する衝撃的な出だしとなった。

その雪辱を期すムードメーカーのトム・キムは、初日を終えた記者会見で不敵な笑みを浮かべながらこう語った。

「地元モントリオールで0勝5敗と叩きのめされた前回に比べたら、フォーボールで2勝3敗というスタートは決して悪くありません。相手は強力な米国チームですし、僕たちはフォーサム(交互打法)に大きな自信を持っていますから」

世界選抜を率いるジェフ・オギルビー主将も、チームルームに戻った後の雰囲気を満足げに振り返っている。

「2勝3敗という結果は決して悪くありません。チームルームに戻ってみんなで話をしましたが、選手たちの初日の戦いぶりを誇りに思っています。全員が明日(2日目)のホールに向かうのを心から楽しみにしていますよ」

チーム全体が落胆するどころか、反撃への確かな手応えを感じながら初日の夜を過ごしている。

2日目フォーサムの注目カードと戦略

大会2日目に行われるのは、1つのボールをペアの2人が交互に打ち合う「フォーサム」5試合。反撃の狼煙を上げるべく、オギルビー主将が投じた勝負手の一つが、第7マッチに投入された松山英樹&イム・ソンジェのコンビだ。

画像: 24年大会でカントレー&シャウフェレ組を7&6という歴史的大差で下した松山英樹&イム・ソンジェ組。2日目このようなハイタッチが多く見られるか、注目だ

24年大会でカントレー&シャウフェレ組を7&6という歴史的大差で下した松山英樹&イム・ソンジェ組。2日目このようなハイタッチが多く見られるか、注目だ

このペアには強烈な実績がある。前回の2024年大会2日目フォーサムにて、このふたりは米国選抜の看板ペアであったパトリック・カントレー&ザンダー・シャウフェレ組を相手に、「7&6(12ホール決着)」という大会史上最大差タイ記録で粉砕してみせた。1つのミスが即ボギーに直結するフォーサムにおいて、松山の卓越したアイアンショットとイムの正確無比なショットメイキングの噛み合わせは完璧な威力を発揮する。

フォーサムは自身の打球がそのまま相棒の打球位置となるため、精神的プレッシャーがストロークプレーとは比較にならないほど高い。それゆえ、チーム内には「ミスをしてもお互いに絶対に『ごめん(謝罪)』と言わない」という鉄のルールが共有されている。ミスを責めず、いかに次のショットでバウンスバック(挽回)できるかという強固な信頼関係こそが、フォーサムで勝ち星を積み重ねる最大の鍵となる。

メダイナの週末に向けた決戦の火蓋

歴史的データが示す「初日リードの米国=11勝0敗」という絶対の不敗神話。しかし、自国開催で0勝5敗からスタートした前回大会とは異なり、世界選抜は射程圏内である1ポイント差で得意のフォーサムへと足を進めた。

2003年大会では引き分けでカップを分け合う形となったものの、それから10連敗中の世界選抜。1998年以来となる悲願の勝利へ向け、フォーサムで主導権を奪い返し、週末のシングルス戦へ向けて流れを作り出せるか。歴史を塗り替えるための反撃がいよいよ始まる。

写真/Getty Images

【動画・約20分半】24年大会、松山&イム・ソンジェの歴史的な7&6を振り返る【PGAツアー公式YouTube】

画像: Matsuyama & Im vs. Schauffele & Cantlay | Super Cut | Presidents Cup www.youtube.com

Matsuyama & Im vs. Schauffele & Cantlay | Super Cut | Presidents Cup

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