後編/晴れの日に再び
乾いたサラサラな砂での実力

キャスコ「Dolphinウェッジ DG-125G High Spin」、フォーティーン「FR-3」、ピン「BunkR」
後日、再び東名CCを訪れた、みんゴル実験室チーム。好天に恵まれ、バンカーの砂も乾き、サラッとした砂の状態になっていた。引き続き松本一誠プロによる試打と解説で、ドライコンディションでの、各ウェッジの性能に迫る。

「すっきり晴れて、バンカーの砂も乾きました」
ピン「BunkR」
非力な人でも一発必脱!
フェースに乗る安心感
「前回のウェットテストと打つ順番を変えましょうか。今回はピン(BunkR)から打ってみますね」と松本プロの提案に沿って、まずは「BunkR」からテスト再開。
前回の湿った砂でもしっかり飛んでくれたが、乾いた砂のバンカーからの結果はどうか。
「乾いた砂のバンカーからも、ボールの後ろにヘッドを落とせば、後はBunkRがしっかり飛ばしてくれます」と松本プロ。
「ヘッドスピードを加速させなくても、本当にもう何もせず、ゆっくりストンと落とすだけで出せますね。非力な人にも、ありがたい性能です」と、その圧倒的な脱出能力を評価した。
柔らかな砂のバンカーでも、ロフト64度のまま真っすぐ構えればOKという手軽さも健在。「驚くべきは、ウェットな時と同様に、バンカー苦手のアマがやりがちな刃から刺しに行っちゃう打ち方でも、砂が爆発してボールが飛んでくれます。サラサラ砂でもザックリなしです」

「何もしないで、ヘッドを落とせば、ボールが飛びます」。“パンッ”という心地よい音とともにナイスアウト
プロはさらに、このクラブの優れた特徴を発見。「BunkRは、ボールがフェースにとても良く乗ります。おそらくグースネックと超ワイドソールの相乗効果だと思います。フェースに乗るから、64度あってもボールがポッコンと抜けずに、しっかり前へ飛んでくれる」と解説。
「一発必脱、ザックリは皆無です」と、バンカー脱出においてこれ以上ない太鼓判を押した。
フォーティーン「FR-3」
理想的エクスプロージョンを
自動的にやってくれる
次は、フォーティーンの「FR-3」。硬く湿った砂から素晴らしい抜けを見せたキャニオンソールは、乾いた砂でもその威力を発揮した。
「乾いたサラサラ砂でも、砂に入って砂の中を滑ってくれるのがわかります。本当に砂に入って滑っている感じが伝わってくるんです」と松本プロはその独特の振り抜き感を表現。
「安定して砂が薄く取れる性能はピカイチで、砂が爆発している範囲が広い」と、砂の取れ方にも着目。その理由を、「最初に“ガッ”とヘッドが潜って、そこから滑っているから、こういう理想的なエクスプロージョンに、自動的になるんだと思います」と分析。

「ソール前側と後ろ側、2つのバウンスのおかげで、砂の取れ方の安定感が抜群。オートマチックに脱出できます」
結果として、「湿った硬く重い砂でも、乾いたサラサラ砂でも、ボールの後ろにヘッドを入れれば、同じようにボールが飛んでくれる」という万能性を証明。「抜けの良さも抜群、万能型のバンカー特化ウェッジです」と、コンディションを問わない信頼性の高さを改めて評価。
キャスコ「Dolphinウェッジ」
とんでもないミスもカバーする
驚異のソール
最後はキャスコの「Dolphinウェッジ(DW-125G High Spin)」。Dolphinの多面ソールは、構えた時点ですでに「仕事をしてくれています」という。
松本プロによると、「ドルフィンは真っすぐ構えた状態で、普通のサンドウェッジを思いきり開いたソール状態が作られています」とのこと。
そのため、「多面ソールの真ん中にある、山の頂上みたいなところが砂に跳ねて滑ってボールを飛ばしてくれます」と、特別な技術がいらない理由を説明した。

「ヘッドが砂に入った後、深く入らず薄く滑るのがドルフィンの特徴です。だから力を入れずにダフればOK」
ここで、アマチュアのミスを想定した極端な実験を敢行。「ボールの16~18センチ手前に、ドルフィンのヘッドを入れるという、とんでもない“手前から実験”をしてみましたが、これでもキレイにナイスアウトでした」と驚愕の結果を報告。

Dolphinウェッジのフェースを開かずに真っすぐ構える

ボールの後ろ約18センチにヘッドを落とすが、ボールは飛び出してナイスアウト
「通常のサンドウェッジでこれをやると、砂に跳ねた後にヘッドがボールに当たって、トップのミスが出るものですが、ドルフィンは適度に跳ねながら砂の中をススンッと滑っていくので、トップにもザックリにもならないんですね」とその性能を称賛。
「この滑り感と振り抜きやすさは、フォーティーンのFR-3も似た感覚ですね」と、最新ウェッジのソールの進化に感嘆した。

試しにFR-3とBunkRでも16~18センチ手前から打ってみると、いずれも難なくナイスアウト!(上段/FR-3 下段/BunkR)「ソールの進化がどれもすごいです!」
まとめ/3モデルに共通する
「やさしさ」の正体と選び方
湿った砂と乾いた砂、2回にわたるテストを終え、松本プロは各モデルの特徴と、どんなゴルファーに向いているかを整理した。
「まず、ピン『BunkR』 は、白砂やサラサラ砂で、砂の量が多いバンカーからボールを飛ばすのに最適です。『ザックリがつづく』『ボールが飛ばせない』というバンカー苦手アマ特有の悩みを解決するためのソール形状と、64度というロフト設定であることが、打ってみて深く実感できました」
ただし、湿った硬い砂の時は、フェースをあえて立てて刃から入れる打ち方を推奨した。「刃さえ入れば、構わずボールを飛ばしてくれます」という、頼もしい一本だ。
「次に、キャスコ『Dolphinウェッジ』 は、乾いた砂でも湿った砂でも、ボールの手前にヘッドさえ入れば飛ばしてくれる“バランス型”です。『バンカーから楽々脱出したい』というアマチュアの悩みにいち早く応えた、バンカー特化ウェッジの先駆けとして、老舗の安心感すら、感じさせてくれました」
今回試打したDW-125G High Spinというモデルは、ノーメッキ仕様でスピン性能も高く、「ソールのやさしさ含めて、バンカーショットだけでなく、グリーン周りやラフからも、あらゆるところで寄せの性能を発揮できます」と、コース全体で活躍できるという。
「そして、フォーティーン『FR-3』 は、ズバリ“万能バンカーウェッジ”です。ウェット、ドライ、さらには砂の量にかかわらず、ヘッドが潜って砂の中を滑り、ボールを飛ばしてくれます」
「この2段構えのソールは、日本の変わりやすい気候や季節、バンカー砂の多様さを知っている、国産メーカーのフォーティーンらしい、バンカーでの出しやすさ、やさしさを実現したウェッジだと感心しました」
日本のゴルフ環境にベストマッチする1本として高評価した。
バンカーショットの常識を覆す
“もうしなくてOK”な技術
最後に、テストを通じて松本プロが最も強調したのが、3モデルに共通する画期的な性能だ。
「従来のバンカーショットでは、 ①フェースを開いて構える ②開いた通りにソールから砂に当てる ③怖がらずにしっかり振り抜く という3段階の技術が必要でした。しかし、今回の3本は、①から③まで『もうしなくていいんです!』ということ」
「真っすぐ構えて、ボールの後ろにヘッドを入れれば、自動的に砂が爆発してボールが飛んでくれるので、3本ともザックリは出ません。これは自信を持って言い切れます。各メーカーのメカニックがすごいです!」と松本プロは太鼓判を押した。
さらに、アマチュアが恐れるホームランのミスについても言及。「ホームランは、ザックリを嫌って薄く打とうとしたり、ボールの後ろギリギリを狙ったりすることで起きてしまいます」
「しかし、今回実証された通り、3つのウェッジとも、ボールの後ろ10センチから15センチ手前に入れれば、砂の中を滑ってボールを飛ばしてくれます」
「それが体感できるから『薄くギリギリの気持ち』が消えて、ホームランのミスはなくなります」と、ミスを起こす根本的な原因すらも解消してくれるメカニズムを解説した。

「Dolphinウェッジ」「FR-3」「BunkR」
今回検証した3つのバンカー特化ウェッジ。プレースタイルや好みに合わせて、いずれかを選んでもらい、“バッグに1本”入れておけば、バンカーでの大叩きは確実に消え、スコアが絶対に良くなること、みんゴル実験室チームが保証します。(撮影/三木崇徳、協力/東名CC)
