最新鋭カスタムで大会新記録! 100試合目のスマザーマンが超爆走

L.A.B. Golfのフィッティングを受けたオースティン・スマザーマン。100試合目の節目の大会で記念すべき初優勝を狙う
2日間で通算17アンダー「125」という圧倒的なスコアで単独首位に立ったのは、今大会がPGAツアー通算100試合目の節目となるオースティン・スマザーマンだ。
初日の「63」に続き、2日目は自己ベストタイの「62」をマーク。これまでの大会36ホール記録(128)を3打更新するとともに、スコッティ・シェフラーらの「124」に次ぐ今季PGAツアー2番目の最少ストロークを叩き出し、自身のキャリア最少36ホールスコアも4打大幅に塗り替えた。初日には溶岩石の中から9番アイアンで175ヤードを寄せて奇跡的なパーセーブを決めるなど、36ホールでボギーわずか1つという完璧なゴルフを見せている。
この快進撃を支えているのが、オフ期間に手に入れた“新たな相棒”だ。スマザーマンは3週間クラブを握らない決断をし、その間にパターフィッティングのためだけにオレゴン州ユージーンにある話題のメーカー「L.A.B. Golf」の本社スタジオへと飛んだ。
「毎日1200本ものカスタムパターを作っている本社スタジオは本当にワイルドだった。そこでフルフィッティングをして、今使っているパターに出会ったんだ」
このトルクフリーパターが、高地のグリーン上で大威力を発揮。「18フィート(約5.5メートル)以内のパットを、もっとカップに届かせるように強気に打てている」とアグレッシブさを取り戻し、「6フィート(約1.8メートル)以内のパットがより近く、快適に感じる」とショートパットの安定感も激変した。
3週間のオフの間に弾道測定器で高地(標高約760メートル)での飛距離変化を完璧に事前計算していた綿密な準備と、トルクフリーの最新パター、「自分の足元(今ここ)に集中する」という澄み切ったメンタル。この融合が、スマザーマンを自身初のPGAツアー初優勝へと力強く牽引している。
押入れから復活した“20年物の2ボール”で追う47歳ストリールマン

2006年に手に入れた「オデッセイ 2ボールブレード」で頂を目指すケビン・ストリールマン
首位と2打差の通算15アンダー・3位タイ(63-64=127/キャリア最少36ホールスコア)で追うベテラン、ケビン・ストリールマン(47歳)のストーリーもまた異彩を放っている。2日間で実に16個のバーディを積み重ねた彼の相棒は、スマザーマンの最新鋭パターとは正反対の“骨董品”とも言える一本だ。
ストリールマンが手にしているのは、ミニツアーで戦っていた2006年(PGAツアーカード獲得の前年)に手に入れた、約20年前の「オデッセイ 2ボール ブレード」。オデッセイのメーカー担当者に「予備(バックアップ)を探してくれ」と頼んでも、「もうメーカーにもどこにも残っていない」と担当者を頭を抱えさせている伝説的一本だ。
ツアー参戦後はあらゆる最新カスタムパターを試したため、このパターは長年自宅のクローゼットの奥に眠っていた。しかし昨年、15年ぶりに挑んだ「ソニーオープン・イン・ハワイ」のマンデー予選(月曜予選会)の直前、気まぐれで押入れから引っ張り出して投入。見事に激戦の予選会を突破して本戦出場を果たすと、それ以来すっかり彼のエースパターとしてバッグに収まり続けている。
2024年第1回大会の「記念すべき大会史上第1打目」と「第1号バーディ」を放ったコース公式アンバサダーであり、この地と特別な縁を持つストリールマン。ほぼ20年連れ添う唯一無二の相棒とともに快音を響かせ、「489試合目の参戦になるが、この年になってもこうして首位争いができる感謝と喜びしかない」と笑顔を見せる。

ケビン・ストリールマン(左)とオースティン・スマザーマン(右)
最新のテクノロジーとフィッティングで覚醒したスマザーマンの「L.A.B. Golf」パターか、それとも20年の年月を経て熟成されたストリールマンの「2ボール」パターか。ユタの黒い溶岩原を舞台に繰り広げられる週末の決戦は、ギアファンにとっても見逃せない最高のドラマとなりそうだ。
写真/Getty Images
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