9月末に行われた「Hideki Matsuyama Amateur Challenge Presented by LEXUS」を制し、日本で唯一開催されるPGAツアー「ベイカレントクラシック by レクサス」の出場権を掴み取った東北福祉大学1年の長﨑煌心(18歳)。予選会直後のインタビューでは、「(ソニーオープン・イン・ハワイで弟がプレーヤー、煌心がキャディだったので)今度は弟(大星)にキャディをさせてあげようかな」と笑顔で語っていた長﨑だが、本戦を控えた10月5日の練習日、彼の隣でキャディバッグを担いでいたのは弟ではなかった。そこにいたのは、今大会に出場しているPGAツアー選手・久常涼の実弟であり、長﨑と同じ東北福祉大の同級生・久常優樹だった。
画像: 17番ティーイングエリアにあるベイカレントの看板前で。長﨑煌心(左)と久常優樹(右)。東北福祉大学の1年生コンビがPGAツアーに挑む

17番ティーイングエリアにあるベイカレントの看板前で。長﨑煌心(左)と久常優樹(右)。東北福祉大学の1年生コンビがPGAツアーに挑む

タッグを組んだ経緯について長﨑は、「元々、来週の日本オープンで(優樹に)キャディをお願いしていて、その流れです。優樹のお兄さん(涼)も出場するし、応援にも行くと言っていたので」と明かす。日々の激しいレギュラー争いをともに戦う同級生の存在は大きく、長﨑は「名キャディです(笑)」と全幅の信頼を置く。優樹も「僕はパターのアライメントを確認できるほう。今朝も確認して修正しました」と、すでに心強いサポートを見せている。優樹にとっても、海外で活躍する兄・涼とは去年の同大会以来の再会となる特別な一週間だ。

午前中、二人は黙々と練習グリーンやドライビングレンジで調整を続けていた。実は今回、予選会の主催者であり、大学の偉大な先輩でもある松山英樹と「練習日(5日か6日)のどこかで一緒にラウンドしよう」という約束を交わしていたのだ。

13時ごろに会場入りした松山と無事に挨拶を交わし、念願の同組でのラウンドは翌日に行うことが決定。「明日(松山と)一緒に回れたら、ギャラリーも多いと思うので緊張すると思います」と少しはにかんだ長﨑は、優樹とともに、勝負の鍵を握る「難しいインの9ホール」の練習ラウンドへと向かった。

画像: まだリラックスした表情を見せてる長﨑煌心

まだリラックスした表情を見せてる長﨑煌心

14番から18番の上がりホールに同行すると、予選会とは異なる本戦仕様のセッティングと向き合う18歳の冷静な姿があった。長﨑はコースの印象について、「(予選会初日には7連続バーディを奪った)アウトはパー5が2つあってイメージが良いですが、インはパー5がなく、バーディが取りづらい。インの出だし3ホールと、上がり3ホールをパーで耐えることが大事。ここでどれだけ耐えて、アウトで伸ばせるかですね」と攻略の青写真を描く。

予選会の勝負所だった18番ではセカンドショットをダフるミスがあったが、「あの時は距離が208ヤードでピンが奥。3番アイアンで軽くと思ったらダフってしまった」とすでにミスの原因は消化済みだ。今回は予選会時よりもラフが伸び、グリーンも仕上がっている。

「予選会は雨のおかげでグリーン上でしっかり止まってくれるので、ピンを狙っていけばよかった。でも今回は転がる距離を計算して、頭を使っていかないと良いスコアで上がれない」と警戒する。グリーン周りの難易度を優樹と一緒に「右奥3、左奥4」と数字で細かく管理するなど、準備に抜かりはない。

画像: グリーン上は得意と話す久常優樹が長﨑煌心を支える

グリーン上は得意と話す久常優樹が長﨑煌心を支える

優樹が「モードが入ると結構変わる」と評する長﨑の集中力。同級生「名キャディ」との固い絆を武器に、横浜カントリークラブの難セッティング、そしてプロの頂に堂々と挑む。(文/山口哲平)


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