PGAツアーのフォールシリーズ初戦の「ビルトモア選手権」でキャディが職場放棄し話題を集めた。試合中に突然ゼッケンを脱ぎ捨てその場を立ち去ったのだが、いったい現場では何が起きていたのか? 当事者が真相を語った。
画像: アルゼンチン出身の30歳アレハンドロ・トスティ

アルゼンチン出身の30歳アレハンドロ・トスティ

アルゼンチン出身の30歳アレハンドロ・トスティのキャディ、クリフ・エリスが『TeeBox Golf Show』に出演し、その日何があったのかを説明した。インスタートだったトスティが18番ホールに差し掛かったとき、突然キャディに「なんで(バッグに)傘が入っているんだ?」と言い出した。そこでエリスは「雨が降るかもしれないし日差しが強ければ日傘にもなる。僕がバッグを担ぐんだから問題はないでしょ?」と言うと、トスティがしつこく「こんなところに傘があるなんてバカげてる」とエリスの人間性を否定するような暴言を吐いたのだとか。

発言の撤回を求めたがそれを拒否して口撃を続けたため「もう君とはやっていけない。辞めるよ」とゼッケンをかなぐり捨ててエリスはコースから去った。残りの9ホールはギャラリーの1人がバッグを担いだ。

口論の原因は傘? 信じられない話だがトスティには「前科」もあり、同伴競技者のプレーが遅いことへの当てつけにわざとスロープレーをしてみたり、ラウンドリポーターに「フェイクニュースはやめろ、このバカども」とののしるなどしてツアー界では「バッドボーイ」と呼ばれる存在だ。

ただ、トスティには違った一面もある。料理好きの彼は故郷の郷土料理エンパナーダを手作りして大会のボランティアに振る舞うこともあった。裕福ではなかったため幼いころはクラブが買えず木炭の棒でピンポン球を打ち、何度もバスを乗り継いでコースに通ったりした苦労人。会場に来る子どもたちを見ると「昔の自分を思い出す」と長時間サインに応じたりボールやグローブを惜しみなく与えたりする。

ただ当然ながら暴言は許されない。彼のキャディをするのは大変だが別の顔があることも覚えておきたい。

※週刊ゴルフダイジェスト2026年10月20日号「バック9」より


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