レッスンプロを育成(指導)するレッスンプロの先生が教える「ゴルフの教科書(基本)」。今回は「ロブショットのボール位置と構え方」について解説する。【レッスンプロの先生とレッスンプロの教科書から学ぶゴルフの基本127】
画像: ボールを高く上げたいときのボール位置と構え方を解説

ボールを高く上げたいときのボール位置と構え方を解説

ボールを上げたいときはハンドファーストにしないこと

画像: ボールを上げたいときはボール位置を両つま先の真ん中からボール1個分左に寄せて、両腕とクラブが「Y」の字になるように構える。ハンドファーストにしないこと

ボールを上げたいときはボール位置を両つま先の真ん中からボール1個分左に寄せて、両腕とクラブが「Y」の字になるように構える。ハンドファーストにしないこと

GD 前回は3種類のアプローチでランニングとピッチエンドランのボール位置を3個並べた特製のボール位置板で説明してもらいました。今回はロブショットですね。

原田 ボールを3個の一番左側、頭より左のターゲット寄りに置きます。体重配分は、左右均等の五分五分か、やや右足にかかるバランスにします。グリップエンドの向きは、ほかの2つとはまったく異なります。ボールの近くに立った状態で、グリップエンドの延長線がおなかやへそを指すように構えてください。前から見ると、アルファベットの大文字の「Y」の字を描くような形になります。こうすることで、フェース面が上を向き、ロフトがしっかりと寝てくれます。

GD ボールの位置をわずか1個分変えるだけで、ランニング、ピッチエンドラン、ロブショットという3つのアプローチが、それぞれ最適なロフト角とスウィング軌道で打ち分けられるようになるとは、ちょっと驚きました。

原田 そうです。この3個のボールの位置を状況に応じて上手に使い分けられるようになれば、アプローチのミスは格段に減り、バリエーションが広がり、ピンに寄る確率がかなり上がりますよ。

GD 3種類のアプローチのボール位置や構え方がわかっても、アプローチを苦手にしている人は多いです。

ボール位置と構え方を覚えたら、ウェッジのロフトにまかせる

画像: ボール位置と構え方を覚えたら、ウェッジのロフトにまかせる

ボール位置と構え方を覚えたら、ウェッジのロフトにまかせる

原田 アプローチを苦手にしているアマチュアの方はね、たいてい無意識のうちに「自分の手でボールを上げよう」としてしまっています。打つ瞬間に右手をこねて、下から上へすくい上げるようにクラブを振ってしまうんですね。でも、これは一番やってはいけない動きです。何度も言いますが、ボールを上げるのは手の役割ではありません。クラブのロフト角が上げるのです。

GD 「ロフトがボールを上げてくれる」と頭ではわかっていても、いざボールを目の前にすると、つい手首ですくい上げて球を高く浮かせたくなる心理が働いてしまいます。

原田 そういう人は、発想の転換が必要です。硬いコンクリートの地面の上に、上からゴルフボールをポロッと落としたらどうなりますか。

GD コンクリートの反発力で、ボールはコーンと上に跳ね上がりますね。

ボールと芝の間にヘッドの刃を入れようとしないこと

画像: ボールを上げたいからといって、下からすくい上げようとしないことボールと芝の細いすき間にクラブの刃(リーディングエッジ)をきれいに入れようとしないことがポイント

ボールを上げたいからといって、下からすくい上げようとしないことボールと芝の細いすき間にクラブの刃(リーディングエッジ)をきれいに入れようとしないことがポイント

原田 そうです。それとまったく同じ原理なんです。コンクリートに落とすように、上からヘッドの重さでクラブをトンと落としてあげるだけで、ロフトが勝手にボールを高く上げてくれます。自分で下からすくい上げようとフェースを上に向けるスウィングをしてしまうと、スピンもかからなくなり、かえってボールは上がらなくなってしまいます。

GD ボールをクリーンに打とうとしてダフってしまうケースも非常に多いですが……。

画像: ボールと芝の間にヘッドの刃を入れようとしないこと。バウンスをボールの手前から滑らせる

ボールと芝の間にヘッドの刃を入れようとしないこと。バウンスをボールの手前から滑らせる

原田 それはね、アドレスしたときや打つときに、ボールと芝の細いすき間にクラブの刃(リーディングエッジ)をきれいに入れようとしているからです。そんな狭いすき間にきれいに刃を入れようとすると、手元が力んでスウィングの最下点がずれてしまい、チャックリやトップの原因になります。プロはきれいに刃を入れようなんてこれっぽっちも思っていません。ボールの少し手前に、クラブのソールの出っ張った部分であるバウンスを落としているだけです。バンカーショットでボールの手前にヘッドをドスンと落として、砂を爆発させるイメージとまったく一緒ですよ。ボールの手前にバウンスを落としさえすれば、ヘッドは芝の上を滑って勝手に抜けていってくれます。だから、きれいにコンタクトしようとする考えは捨てて、バウンスを地面に落として滑らせる感覚をつかんでほしいですね。

GD きれいに入れようとするのをやめて、手前にバウンスを落とせば滑ってくれる。これだけで、ダフリの恐怖心がかなり薄れますね。

原田 メンタル的にも楽になります。次回はアプローチが得意になる体の動きについて詳しく説明します。

●原田伝一(全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長)

はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。

撮影協力/ 富士ヶ嶺グリーンゴルフクラブ、東名CC

アプローチの基本を解説


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