今週、横浜カントリークラブを舞台に開幕する「ベイカレントクラシック by レクサス」。世界最高峰の選手たちが集う中、日本のゴルフファンに注目してほしいPGAツアーのニュースターが初来日を果たした。アメリカ・バージニア州出身の24歳、マイケル・ブレナンだ。
画像: ツアー2勝、世界ランク33位のマイケル・ブレナン。ドライビングディスタンスは、アルドリック・ポトギーター、ローリー・マキロイに次ぐ3位(327.4ヤード)をマーク

ツアー2勝、世界ランク33位のマイケル・ブレナン。ドライビングディスタンスは、アルドリック・ポトギーター、ローリー・マキロイに次ぐ3位(327.4ヤード)をマーク

名門ウェイクフォレスト大学時代に、PGAツアー通算17勝のレジェンドであるカーティス・ストレンジと並ぶ大学史上3位タイの「8勝」を挙げ、NFLの伝説トム・ブレイディのブランドモデルにも抜擢された逸材である。

彼の名を世界に知らしめたのは、ここ1年の劇的なシンデレラストーリーだ。2024年のPGAツアーユニバーシティ制度でプロ転向後、2025年に3部にあたる「PGAツアー・アメリカズ」で破竹の3勝をマーク。その資格で2026年は2部にあたる「コーンフェリーツアー」を主戦場とするはずだった。ところが、スポンサー推薦で出場した2025年「バンク・オブ・ユタ選手権」で、プロとしてPGAツアー初出場初優勝という偉業を達成。一気にコーンフェリーツアーを“飛び越し”、最高峰のレギュラーツアーシード権を掴み取ったのだ。

勢いは止まらず、2026年「ウィンダム選手権」で早くもツアー2勝目を叩き出し、世界ランキングは33位へと急浮上している。

「日本が大好きで、今夜(7日夜)は東京に夕食へ行くのが楽しみ」と笑顔を見せるブレナンだが、プロアマを終えると、横浜CCが潜める「罠」を鋭い洞察力で見抜いていた。

画像: ブレナンはプロアマ→昼食の後、パッティング練習に1時間半ほど、アプローチ練習に30分ほど費やし、15時前後に会場を後にした

ブレナンはプロアマ→昼食の後、パッティング練習に1時間半ほど、アプローチ練習に30分ほど費やし、15時前後に会場を後にした

「フェアウェイ外の木々やゾイシア(日本芝)のラフに入ると、スピン量の判断が非常に難しい。ここ2日間で何度か入ってそれを痛感した」

米国とは異なる粘り強い日本特有のゾイシア芝。ブレナンが口にした警戒感は、公式データにも明確に現れている。

昨季の横浜CCにおける「ラフからのスクランブリング率(リカバリー率)」はわずか41.70%。これは、全米屈指の難コースであるオークモントCC(41.30%)に次ぎ、PGAツアー全コース中2番目に低い驚異的な難易度だ。

この難攻不落のコースを攻略するキーについて、ブレナンは明確な戦略を語る。

「とにかくボールをフェアウェイに置くこと。それができれば、セカンドショットでピンをアグレッシブに狙っていける」

このブレナンの直感を証明するのが、ディフェンディングチャンピオンであるザンダー・シャウフェレの昨年の戦いぶりだ。シャウフェレは昨年最終日、出場選手中唯一となる「フェアウェイキープ率100%(15/15)」を達成。勝負所の17番・18番でも連続バーディを奪うなど、フェアウェイから正確なショットを叩き込み続けて栄冠を掴み取った。

画像: マイケル・ブレナンのグリーン練習を拡大した一枚。ボール位置や打ち出し方向にティーを刺すのはある種、お馴染みだが、つま先の位置までしっかり決めているのは興味深い

マイケル・ブレナンのグリーン練習を拡大した一枚。ボール位置や打ち出し方向にティーを刺すのはある種、お馴染みだが、つま先の位置までしっかり決めているのは興味深い

プロアマ・昼食を終えた後も、パッティング練習に約1時間半、アプローチ練習に約30分と、15時前まで入念にタッチを確かめ準備に怠りはない。「セカンドでアグレッシブに攻める」というブレナンの言葉通り、フェアウェイを支配し、横浜の地で勝利のバーディラッシュを見せるのは誰か。米国期待のニュースターが魅せる世界基準のプレーから目が離せない。(文/山口哲平)


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