国内女子ツアーから挑戦者が続出している米国女子ツアー、LPGA。すでに日本人のメジャーチャンピオンも誕生しているが、ツアーの裏話、選手たちの知られざる一面をレックス倉本がお届け!
画像: 苦難の4年間を越えた起死回生V! 西村優菜、米ツアー初優勝を引き寄せた「飛距離アップ」と「コース相性」【米女子ツアー】

レックス倉本

名古屋GC所属。高校卒業後、米国にゴルフ留学して、世界中のツアーを転戦。解説者に転身後は現地から情報を発信。現在はU-NEXTを中心にLPGAやPGAツアーの解説を担当

おめでとう! 西村優菜選手

西村優菜選手がLPGA挑戦4年目でうれしい初優勝。この4年間は苦難の連続でした。昨年はQTに戻り、なおかつギリギリの24位で通過。今年もこの試合まで15戦中、予選通過は7試合で、最高の成績は古江彩佳選手と組んで戦ったダブルス戦、ダウ選手権の5位タイ。そのほかにトップ10入りがない状態でCMEランキングも103位と苦戦していただけに、まさに起死回生の優勝です。世界ランキング350位だった彼女の優勝を予測できた人は誰もいなかったと思います。
 

西村選手の初優勝の要因を私なりに分析してみると、まずは絶対的な実力と優勝経験です。ジュニア時代から活躍して日本ツアーでは6勝を挙げています。勝ち方を知っていて勝負強さも持っているんです。
 

次に日本人選手に有利なコースだったことも挙げられるでしょう。このコースでは過去に宮里藍選手、畑岡奈紗選手が優勝を果たしており、宮里美香選手も優勝争いを演じています。アメリカ南部にたまにある「ゾイシア」という日本の野芝に近いフェアウェイで、ボールが浮き気味でセカンドショットが打ちやすく、距離が短めで高低差が激しい林間コースです。そしてLPGAでは数少ない3日間の試合だったこと。
 

最後にほかの日本勢の影響です。彼女の優勝の瞬間を見守った同世代の畑岡選手をはじめ、渋野日向子選手、山下美夢有選手、馬場咲希選手と、喜びを分かち合える仲間がたくさん周りにいることです。好調な日本勢が大勢いることで、自分のゲームの実情を冷静に判断できるはず。決してほかの選手たちに太刀打ちできないわけではないと信じて、結果が出ないときも前向きにとらえていたはずです。
 

去年は11人も初優勝者が生まれ、ツアーで生き残れてさえいれば優勝の可能性は出てくると、冷静に自分のゲームを分析していたことでしょう。LPGAでは遅咲きの感はありますが、西村選手はまだ26歳、今年のツアーの平均優勝者の年齢は26.5歳。これからツアー選手として全盛期を迎えます。この優勝で一皮剥けて、飛躍のきっかけになることでしょう。実力の裏付けは今までの苦しい4年間で十分にできていると思います。

画像: 「毎年、LPGAでもまれながら確実に実力を付けてきた結果でしょう。実際にスタッツ上では平均飛距離が10ヤード以上、平均ストロークも71.18と去年より飛躍的に良くなっています」(レックス倉本)

「毎年、LPGAでもまれながら確実に実力を付けてきた結果でしょう。実際にスタッツ上では平均飛距離が10ヤード以上、平均ストロークも71.18と去年より飛躍的に良くなっています」(レックス倉本)

PHOTO/Getty Images
※週刊ゴルフダイジェスト10月20日号より


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