
優勝したマイケル・ブレナン(撮影/岡沢裕行)
優勝直後、ラウンドレポーターの今田竜二プロの質問に答えたブレナンは「僕、落ち着いて見えてました? それなら良かった。本当はすごく緊張してドキドキだったので……」と白い歯を見せた。
飛んで曲がらないのが強み。26年のドラビングディスタンスは平均327.4ヤードで3位。今大会でのフェアウェイキープ率は90パーセント超えだからディフェンディングチャンピオンのザンダー・シェウフェレやブライアン・ハーマンといったメジャー覇者(ともに4位タイ)も追いつけなかった。
実は昨年バンク・オブ・ユタ選手権で初優勝したとき「これで日本に行けると思い込んでいたんです。自動的に出場権を獲得できたと思ったから。でもポイントランクも加味されると知って焦りました。ウィンダム選手権で2勝目を挙げて晴れて来日できることが決まった。そして優勝できたなんて本当に素晴らしいです」。
ブレナンいわく「初優勝は現実じゃないみたいだった。2勝目は挑んで勝ち取った。そしてこの3勝目は日本のファンの前でトロフィーを掲げられてとにかくクール!」。

最終日のラウンド前も変わらずいつものルーティンであるアライメントスティック2本をXの形にクロスさせて両腕に挟んだ状態でストロークしていた。ちなみに、ラウンド中の素振りはしないタイプ(撮影/山口哲平)
来日したブレナンを連日観察したのだがとにかく正確性の追求が止まらない。練習グリーンではアライメントスティック2本をXの形にクロスさせて両腕に挟み体がガチガチの状態でストローク。
「そこまでやらないとダメなの?」と聞くと「そう、そこまで正確じゃないとダメなんだ」という答えが返ってきた。
その甲斐あって最終日は「(難しい)11番と12番で素晴らしいパットを決められました。週のはじめはパターの感覚が掴めなかったのですが週末になって感覚を取り戻し、いいパットが打てました」。
ツアーでは珍しくコーンフェリーツアー(下部ツアー)の経験がない。アーノルド・パーマーの母校ウェイクフォレスト大出身の彼は2024のPGAツアー ユニバーシティランキング12位に入り、その年の6月からPGAツアー・アメリカズ(3部リーグ)に参戦。好成績を収め25年はコーンフェリーツアー昇格が決まっていた。
そんなとき主催者推薦で出たバンク・オブ・ユタ選手権(PGAツアー)でいきなり優勝。コーンフェリーを飛び越し、レギュラーツアーの2年シードを獲得したシンデレラボーイなのである。
2年前PGAツアー・アメリカズでキャリアをスタートさせたときは700位以下だった世界ランクがこの勝利で30位以内に入るのは確実。あっという間にスターダムにのしあがったブレナンは今後さらに注目の存在になりそうだ。

