スウィング動画をAIによる3D解析技術でデータ化できる、コーチ専用のゴルフスウィング解析アプリ「スポーツボックスAI」。このアプリを活用しているゴルフコーチ・北野達郎氏に、ベイカレントクラシック by レクサスでツアー通算3勝目を挙げたマイケル・ブレナンのスウィングを解説してもらった。
画像: ベイカレントクラシック最終日(撮影/岡沢裕行)

ベイカレントクラシック最終日(撮影/岡沢裕行)

こんにちは。SPORTSBOX AI日本アンバサダーの北野達郎です。今回はPGAツアー「ベイカレントクラシック by レクサス」で、ツアー通算3勝目を挙げたマイケル・ブレナン(以下、ブレナン)の正面からのドライバースウィングを、スポーツボックスAIのデータとともに解説させていただきます。

ブレナンは今シーズンのPGAツアーで、ドライビングディスタンスは327ヤードで現在3位につけるなど、「次世代の飛ばし屋」としても頭角を現していますが、今大会でもドライビングディスタンスは317.4ヤードで6位、フェアウェイキープ率は91.67%で1位と、トータルドライビングの好調さが光りました。

そんなブレナンのスウィングの特徴から、「両手が高く深いトップが、飛距離の秘訣」を取り上げて、後半では適正なトップの位置を覚えるための「ヘリコプタードリル」をご紹介します。それでは詳しく解説していきます。

両手が高く深いトップが、飛距離と正確性の秘訣

まずはトップを後方と正面の画像から比較してみましょう。

ブレナンのスウィングでまず特徴的なのは、「トップの位置が高く深い」ことです。正面、後方、どちらの画像でも両手が頭より上にあります。

正面アングルのデータ「Hand Lift」は、両手がアドレスの位置から上下にどれだけ移動したかを表す数値です(マイナスは下に、プラスは上に、アドレスの位置を0とします。以下、両手の高さ)。

ブレナンのトップでの両手の高さは、プラス108.6cmです。スポーツボックスAIが独自に調査した、トップでの両手の高さの海外男子ツアーレンジはプラス98cm〜プラス114.8cmですので、プラス108.6cmのブレナンはトップでの両手の位置が高いタイプであることが分かります。

画像: 画像1:正面と後方アングルからのトップの比較/両手が頭より高く深いトップで、捻転差も非常に大きい

画像1:正面と後方アングルからのトップの比較/両手が頭より高く深いトップで、捻転差も非常に大きい

続いて、後方アングルのデータ「Hand Thrust」は、両手がアドレスの位置から前後にどれだけ移動したかを表す数値です(マイナスは背中側に、プラスはボール側に、アドレスの位置を0とします。以下、両手の深さ)。

ブレナンの両手の深さのデータは、トップでマイナス44.9cmです。この両手の深さも海外男子ツアーレンジのマイナス32cm〜マイナス50.8cmと比べると、ブレナンは両手の位置が深いタイプであることが分かります。

両手の位置が高いトップは、重力を使えるのでクラブスピードを上げやすく、両手の位置が深いトップは、ダウンスウィングでクラブをインサイドから下ろしやすくなります。

ブレナンのトップは、この「高く・深い」という相反しやすい2つの要素を見事に両立させて、クラブスピードを加速させつつインサイドからクラブを下ろせるという、まさに「一石二鳥」のトップと言えます。

ヘリコプタードリルで、適正なトップを覚えよう!

このドリルは、以前ダニー・リーがジョージ・ガンカスコーチと飛距離アップのために取り組んで、実際の試合でもこのドリルでのスウィングでティーショットを打って話題にもなったドリルです。

このヘリコプタードリルでは、まずアドレスから両手とクラブを真上に持ち上げます。このときに、前傾が起き上がったり、両わきが空きすぎないように気をつけてください。両手の高さの目安は、ご自身の首元あたりまでの高さがいいでしょう。そこから胸をななめ右に回転させて、トップを作ります。

画像: 画像2:ヘリコプタードリル/まず両手とクラブを真上に上げて、そこから胸をななめ右に回転させる。適正なトップの位置が分かりやすい

画像2:ヘリコプタードリル/まず両手とクラブを真上に上げて、そこから胸をななめ右に回転させる。適正なトップの位置が分かりやすい

このトップに向かう胸の回転のときに、両手が胸の正面から背中側に外れないように気をつけてください。

両手が胸の正面から背中側に外れるとトップの「深さ」はあっても「高さ」は低くなりますし、逆に右ひじが背中側に外れた「フライングエルボー」のトップでは、トップの「高さ」は出せるものの、「深さ」は逆に浅くなる傾向になります。

画像: ヘリコプタードリルで、適正なトップを覚えよう!

ブレナンは非常に飛距離が出る「飛ばし屋」の一方で、ドラコン選手のように右わきを大きく空けたオーバースウィングでもなく、非常にオーソドックスなトップですので、飛距離と方向性のトータルドライビングを高いレベルで両立しています。

このヘリコプタードリルで、ご自身の適正なトップを覚えれば、ブレナンのように「高さ」と「深さ」を両立したトップを作れるようになります。

今回は、マイケル・ブレナンの正面からのドライバースウィングを解説させていただきました。

私も2日目にベイカレントクラシックを観戦しましたが、今年は4日間を通じて非常に天候もよく、また7年ぶりに参戦したジョーダン・スピースや日本のエース松山選手をはじめとする豪華メンバーが集結して、会場は大いに盛り上がっていました。また来年の開催が楽しみです!


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