「操作して狙いたい」か「やさしく飛ばしたいか」
30数年にわたり数多くのギアを試打&解説する。” キング・オブ・試打”の異名を持つ堀越プロ
48モデルのアイアンをチェックした堀越プロはこう話す。
「同じマニュアル系でも、操作しやすくてスピンがかかるAタイプに対して、芯を外しても若干助けてくれるのがBタイプです。また、同じオートマ系では、寛容性が際立つDタイプと、飛距離を重視したEタイプに分かれました。Cタイプは中間的なバランス型。自分にどのタイプが適しているかを見極めましょう」
【A】どマニュアルタイプ
強烈なスピンでグリーンに止める

高打ち出し&高スピンで弾道の頂点が高く、落下角が大きくて止まる。ターゲットをデッドに狙える
ロフトが大きいので、ミートをすれば打ち出しが高くてスピンが強烈に入る。強振してもスピンが増えるだけで、飛びすぎない安心感がある。小ぶりなヘッドで意図した球を打ち分けやすく、繊細なテクニックが使える。
【B】マニュアルタイプ
確実なスピンでピンそばを狙う

出球が高くてスピンが入るぶん、最高到達点が高くて落下角がつくので、ピンのそばに狙っていける
大きめのロフトで、球が上がりやすくて適量のスピンが入り、フェースを開閉して弾道をコントロールしやすい。さらに、Aタイプに比べれば、芯を外しても球の曲がり幅やスピン量のバラツキを抑えてくれる。
【C】セミオートマタイプ
適度なスピンでグリーンに乗せる

打ち出し高さやスピン量、弾道の高さなどは、5タイプの中で中間的。ほどよく飛んでほどよく止まる
ロフトが30度前後とやや立ち気味なので適度に飛ぶ。中空やキャビティなどの構造によって球が上がりやすくほどよいスピンが入り、ミスヒットの寛容性が備わる。しかも操作性も残されており、トータルバランスに優れる。
【D】オートマタイプ(広スイートエリア)
打点がズレてもグリーン近くへ運ぶ

打ち出しの高さやスピン量がややセーブされて、安定して飛ぶ弾道でグリーン周りに運べる
大きいヘッドやウェイトの圧入、中空やポケキャビなどの効果で、芯を外しても球の曲がりや飛距離のロスが少ない。しかも、打感・打音にも工夫が施されている。ロフトが30度以下と立っていて、飛距離も期待できる。
【E】オートマタイプ(飛び重視)
短い番手でグリーン近くへ運ぶ

5タイプの中では、高さとスピン量が抑えられて最も飛ぶ。ただし、ライナー性の飛びざまではない
ストロングロフトで初速が出て前に飛ぶ。それでも、重心を低くしたり深くすることで、ロフト以上に球が浮いたり、ミスヒットに寛容になる。結果としてソール幅が広くなり、ダフリ気味でも滑ってくれて大ミスを防げる。
“キング・オブ・試打”からアドバイス
「ピンを狙うのか、グリーンに乗せたいのか、程よいスピンの“バランス”系か、グリーンに近づけたいのか。アイアンに求めていることや、自分のプレースタイルに合うタイプのモデルを選ぶことが大事ですね」(堀越プロ、以下同)
「BタイプはAタイプに若干のお助け機能が入りますね」
「マッスルバック系のAタイプに比べて、キャビティ系のBタイプは芯を外したときの許容性があり、若干のお助け機能を持っています」
「Cタイプは初心者から中・上級者まで使えそうですね」
「操作性を残しつつ、球の上がりやすさや適度なスピン量、ミスヒットの寛容性、程よい飛びなど、最も高バランスなタイプです。幅広いゴルファーが使えるでしょう」
「D、Eタイプはミスをミスにしない工夫があります」
「ヘッドを大きくしたり構造を工夫して、打点ミスをカバーしてくれます。また、ソール幅を広くしたりバウンスをつけたりして、ダフっても滑ってくれます」
「重心角も各タイプで変わりますね」
「Aタイプの『ミズノプロS-1』より、Eタイプの『PRGR 03』は重心角が大きく、つかまり度が大きいです」
アイアンは左から:S-1/100CB/ZXi5/QUANTUM MAX/PRGR03
取材・文/新井田聡
写真/有原裕晶、三木崇徳
協力/座間ゴルフ練習場、ユニオンゴルフ、クレアゴルフフィールド
※月刊ゴルフダイジェスト12月号「アイアン大図鑑」より
===
それぞれのタイプが持つポテンシャルを最大限に引き出し、ダフリやトップなどのミスを防ぐための「ソール形状の役割」と「最適なインパクト」とは一体どういうものなのか? 12月号ではアイアンのタイプ別に異なる「お助けソール」の真実と、性能を引き出すための打ち方のコツやシャフト選びの極意を大公開する!





