「耐えて耐えて繋いだワンオーバー」——佐藤快斗が首位と5打差の単独5位をキープ

3度目のAAC出場で培った経験が光る佐藤快斗。首位と5打差の好位置で週末へ
午前の早い時間にインコースからスタートした佐藤快斗は、立ち上がりの風と硬いグリーンに苦しみ、10番、11番、14番でボギーが先行するタフな展開を強いられた。しかし、「最初の5ホールは少しアグレッシブに行き過ぎていた。残りのホールはセーフティに行きつつ、狙えるところで取る」と冷静に修正。15番、そして初日に続いて2日連続バーディとなった名物の17番(パー3)で鋭いショットを絡めてバーディを奪い返した。
後半アウトの2番(パー4)で痛恨のダブルボギーを叩くも、気持ちを切らすことなく1アンダーペースを死守。この日3バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの「72(1オーバー)」にまとめ、通算2アンダーでトップと5打差の単独5位に踏みとどまった。
ホールアウト後、佐藤は安堵の表情を見せながらこう振り返った。
「朝から本当にタフなコンディションで耐える場面が多かったですが、なんとか1オーバーで回れて良かったです。2番のダボはチョイスとショットが悪くアンラッキーな場所に行ってしまいましたが、その後は一打一打に集中して切り替えられました。ミスはありましたが最低限に抑え、パターでしのぐことができた。決勝ラウンドに向けては1位を目指して、攻めるところは攻めて、守るところは守るメリハリをつけて戦いたい」
3度目のAAC出場で培った経験と我慢のゴルフが、首位追撃の好位置を支えている。
「+4」の悪夢から178ヤードを7Iで一閃! 本大志がエース達成で6位タイへ
この日の日本勢のハイライトは、間違いなく本大志の不屈のカムバックだろう。前半インをイーブンパーで折り返した直後の1番(パー4)で「8(クアドラプルボギー)」を叩く絶体絶命のピンチに見舞われた本。しかし、続く2番で即座にバーディを奪い返すと、圧巻の瞬間が訪れた。
アゲインストと左からの強風が交錯する8番(実測178ヤード・パー3)において、7番アイアンを振り抜くと、低く抑えられたボールは風を切り、ピン手前に着弾してそのままカップへと吸い込まれる公式戦初のエース(ホールインワン)を達成。さらに続く9番もバーディで締めくくり、この日「71(イーブンパー)」と奇跡的なカムバックを果たした。
【動画】本大志、アジアパシフィックアマ2日目8番ホールでホールインワン達成【マスターズjp公式X】
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x.com「打った瞬間は風と光で見えなかったんですが、キャディから『タイシ、入ったよ!』と言われて知りました。試合でのホールインワンは人生で初めてです。強風の中でグリーンの横に乗せることすら難しいホールだったので、パッティングをしなくて済んだのは本当に助かりました(笑)」
事前インタビューで「アジア大会で中島啓太さんや比嘉一貴さんから学んだ通り、結果よりも自分のやるべきことやルーティンを4日間徹底する」と語っていた本。2日目を終えて「明日以降も一打一打しっかり集中して諦めずに頑張りたい」と語る通り、絶望的なピンチすら跳ね返す強靭なメンタルで首位を視界に捉えている。
長﨑大星は23位タイへ17ランク浮上、兄弟そろって週末の決戦へ

激しい風の中でも我慢のゴルフで順位を上げた長﨑大星。爆発力のある選手なだけに残り2日の大逆転劇を期待したい
昨年ドバイでの惜敗から1年、雪辱を誓う長﨑大星は出入りの激しい一日を耐え抜いた。40位タイから出た2日目は、前半アウトで3バーディ1ボギーの「33(2アンダー)」と猛追。後半インで風に苦しみ「73(2オーバー)」となったものの、通算5オーバーで順位を17ランクアップさせ、23位タイで堂々の予選突破を果たした。
開幕前に「去年の悔しさを糧に、最初から優勝だけを目指す」と力強く宣言していた17歳。過酷なリンクスで何が起こるかわからない週末、持ち前の爆発力による猛追に期待がかかる。
また、初参戦の兄・長﨑煌心(東北福祉大1年)も2日目を「74(3オーバー)」と踏みとどまり、通算10オーバー・41位タイで予選を通過。兄弟そろって決勝ラウンドへ駒を進めた。さらに14歳の矢田賢司(有功中3年)が通算6オーバー・25位タイ、ニュージーランド在住の片野貫一朗が通算7オーバー・31位タイで予選突破。日本勢は7名中6名が週末の決戦へと進出した。(※隅内雅人は通算16オーバーで無念のカット)
明日3日目の決勝ラウンド、通算2アンダーの佐藤快斗、通算1アンダーの本大志は、地元の期待を背負うザッカリー・スワンウィック(通算3アンダー・4位)と同組(現地時間11:53スタート)で直接対決を迎える。熱狂のサウスコースで、日本勢の逆転劇に注目だ。
写真/大会提供
