
前年覇者の畑岡奈紗(撮影/大澤進二)
今シーズンの畑岡選手は、優勝こそありませんが安定感は抜群。19試合に出場し、16試合で予選を通過。そのうち5度トップ10フィニッシュを果たしています。現在世界ランクは21位。米女子ツアーのポイントランクは36位につけています。
そんな畑岡選手ですが、部門別のスタッツを見ると、そのショット力がツアーでも屈指であることがよくわかります。
まず圧巻なのはショットの総合力を示す「SG ティー・トゥ・グリーン」部門で、全体の6位。さらにそこからティーショットのみを抜き出した「SGオフ・ザ・ティー」でも10位と、ティーショットを中心としたショット力の凄さがわかります。また、ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位の和である「トータルドライビング」部門では実に4位です。

オーソドックスなスクエアグリップが特徴(撮影/姉崎正)
そんな抜群のショット力を誇る畑岡選手のスウィングを、中村修プロに分析してもらいました。
「畑岡選手のアドレスを見ると、オーソドックスなスクエアグリップで握りますが注目すべきは頭の位置です。頭を右股関節の上に置き、左腕とクラブが一直線でインパクトを再現するように構えています」(中村、以下同)。

始動からトップまで不動な頭の位置がインパクトの再現性の高さを生んでいる(撮影/姉崎正)
頭の位置を右股関節の上に置いて構える畑岡選手。そのスウィングのブレのなさは特筆ものです。
「始動からトップまで頭の位置が不動なため体のブレが少なく、テークバックの早い段階で手首のコックを使ってヘッドを上げ、トップの形を決めてしまうことで、再現性の非常に高いバックスウィングが作られています。切り返しで左へ踏み込んで重心を移動すると左ひざを伸ばし、骨盤の回転へと変換していきます。インパクト前後ではフェースの開閉を適度に使うので、ドロー、フェードを自在に操る確かな技術も確認できます」
再現性の高いバックスウィングから、ダウンスウィングでの微妙なフェースの開閉によって球筋も自在に操ることができる。この絶妙なバランスが、飛距離とフェアウェイキープを両立する秘密なのでしょう。
切れ味鋭いショットを武器に、抜群の安定感を見せている畑岡選手ですが、やはり欲しいのは今シーズン初勝利です。それを連覇で、日本で、達成できるでしょうか。注目です。



