日本には約2000のゴルフコースがあるが、「誰もが回れて楽しめる」「100コース」を探し出そうというのが〝ゴルフ場調査隊″の目的です。第20回は「大阪ゴルフクラブ」。開場は昭和13年。設計は上田治。風光明媚な淡輪の地に造られた、(現存するコースでは)上田治、2番目のゴルフ場です。
大阪から約1時間、南海本線・みさき公園駅からタクシーで1メーター(駅からコースが見えます!)で到着した我々をまず迎えてくれたのが、重厚感漂うクラブハウス。名コースに名建築家ありなのか、こちらも古賀や門司GCと同じく、アントニン・レーモンド設計。
そうそう。大阪GCの呼びかけで発足したという「上田クラシック会」。さすが発起人だけあって、下関や古賀にはなかった豪華なパネルが鎮座していました。
「東の井上誠一」と並び「西の上田」と称されたご存じ、日本を代表する名設計家は、1934年の門司GCを皮切りに、国内56コースを設計しています。その最盛期は1950~60年代と言われますが(下関や茨城、小野や奈良国際もこの時期に開場)その礎を作ったのは、門司であり、ここだったはずです。※こちらは門司GC18番パー3
さあ、実際にコースへ出てみます。
もともと起伏に富んだ淡輪の地形にさらに変化が与えられ、1ホールたりとも同じような形状をしていません。ティショットの落とし場所は絞られ、砲台グリーンを囲む深いバンカーは、廣野GC造成時にC.H.アリソンの助手として参加した上田ならでは。私N村、チーピンすら愛おしく感じる(涙)
最高の一日となりました。
「何度来てもまた来たくなるコースだね~!」という隊長の言葉が、すべてを表す、そんな素晴らしいコースでした。