日本には約2000のゴルフコースがあるが、「誰もが回れて楽しめる」「100コース」を探し出そうというのが〝ゴルフ場調査隊″の目的です。第9回は「沼津ゴルフクラブ」。開場は昭和39年。東名高速・沼津ICから3分という至近にあり、愛鷹山の南面、一等地に位置する、このエリアで最も古いコースです。「やっぱ早い者順にいい場所っていうのは埋まっていくね~」なんて思いつつ、まずはコース内を散歩
いいですね~。歴史を感じさせる、赤松の巨木。打ち込むと嫌なことこの上ないのですが、見てる限りでは大好きです(笑)。芯に当たると「カコーン!」といい音するんですよね…。
ここに来たかった理由の一つは、クラブハウス。
日本赤十字社の本社ビルや国立民族博物館、ベルリンの日独センターなど、国内外に多くの作品を残す、日本を代表する建築家「黒川紀章」さん設計のクラブハウスが、ここにはあるのです。写真上は練習グリーン側から見た光景。「自然との共生」をコンセプトに、開場後25年に建てられたクラブハウスは、愛鷹山の自然に溶け込みつつ、重厚感を感じる見事な建物です。内装はというと「豪華」のひと言で、しばしクラブハウス内の散策を楽しみました。
さあ、コースへ。愛鷹、伊豆、駿河の3コース中、距離が短く開放的な駿河コースからスタート。2013年2月の大雪でも、あまり積もらなかったとはいえ、やはり寒い…と思っていたら、フェアウェイ逆サイドのバンカー方向から、ドンガラガッシャーン!! という音が。
隊長、転んじゃったようです(汗)。気を取り直して打った2打目は凍ったグリーンに弾かれ…。さすがに駿河湾から吹く太平洋の暖かい風も、寒波には勝てないのか…。※名誉のために言っておきますと、昨年の大雪で周辺のゴルフ場が軒並み打撃を受けた時も、こちらは数日のクローズで済んだようです。やっぱり暖かいんですね。
とはいっても、風は暖かい。ところどころ日陰は凍っていたりもしますが、着ていたアウターを1枚脱いでもいい感じです。
グリーン周りは起伏に富み、バンカーの数は少な目なものの、各ホール、イヤ~ンなところにしっかりと配置されています。
ふと気づくと、52度でのピッチ&ラン、9番での転がし、58度でのロブショットなどなど、昔取ったキネヅカ的な小技を打たされていることに気づく。グリーン周りの芝がキレイに刈り込まれた場所、ボーボーに伸ばされた場所、マウンドやハーローetc…意図的に多様な小技を要求する設計で、とにかく最後まで気が抜けません。
18写真下は一見、花道からの単純なアプローチに見えますが、カップが頂上に切られていて、さらに手前にはマウンドが…。小技のうまいF山隊長補佐は1mくらいに寄せていましたが、僕は打った球がまた足元に戻ってきました(涙)。
「ここは景色がいいんですよ」キャディさんのひと言で、ふと後ろを向いてみると
雲海の下には三島の市街。このために来る価値があると言っていいほどの絶景です。
立地が絶妙だからか、伊豆半島から浜松方面まで一望できる大パノラマと思えば、次のホールでは愛鷹山に向かって打つという林間コース風の景色が広がっていたりで、とにかく回っていて飽きません。
なんというか、ハゲ上がるくらい(実際はg…)ぶっ叩いたのですが、丸一日、コースを楽しみつくしたような満足感がありました。
近いうちにリベンジするぞーっ!!