日本には約2000のゴルフコースがあるが『誰もが回れて楽しめる100コース』を探し出そうというのが〝ゴルフ場調査隊″の目的です。今回調査したのは、群馬県の「下秋間カントリークラブ」。
かつては多くの研修生がここで腕を磨き、プロを目指していました。鈴木亨プロも、このコースの出身だとか。
プロになるための技術を習得するためのコースということは、その難易度も折紙付き。それもそのはず、日本プロや日本シニアなど、日本のそうそうたる試合がここ下秋間で繰り広げられていたのです。
瀟洒なクラブハウス。
ロビーには、トッププロたちによる激戦が繰り広げられたことを物語る展示物の数々が……。
ううーん、歴史を感じます。さあ、張り切ってティオフ!ところでこの下秋間、フルバックティのコースレートは75.4。ブルーティからでも72.5と、関東屈指の難易度を誇っているんです。他のコースのシングルさんが、平気で90以上ぶっ叩くといいますから、その様子は推して知るべし……
芝から打てる練習場でひと汗かいて、ティグラウンドに向かいます。ただしドライバーは打てません。練習場のすぐ右はコースのフェアウェイになっており、私のようなプッシュスライサーがドライバーを振り回そうものなら、事故になってしまう可能性があるからです。
難しいけれど意地悪ではない
1番ホールはいきなりのドッグレッグ。朝イチで左に引っかけないよう、慎重に打ちたいところです。
下秋間の特徴のひとつが、OBも前進4打ティもないこと。仮に球を曲げてしまっても、上の写真のように赤杭が立っており、横切った場所から1打付加して球を打たなければならないのです。
当たり前といえば当たり前なのですが、アマチュアゴルファーのプレースピードを考えて「マエヨン」があるコースが多いですが、ここにはそんなものは皆無。あくまであるがままの球を打ち進めていくコースです。
コースレイアウトは「こんなのアリかよ!?」と思うようなものはなく、ぱっと見オーソドックスなホールばかりです。でも、プレーしてみると叩いてしまうのが怖いところ。
このように、ティショットの打ち出しが限られていたり・・・
18ホール全体で120〜130個あるというバンカーが目に飛び込んできたり・・・
豪快に打ち下ろしていったり・・・と、プレーヤーに刺激を与えるレイアウトが豊富です。
上がり3ホールにとんでもないドラマが!
下秋間の16、17、18番は、どんな人にも鮮烈な印象を与えるホール。パー5、パー3、パー5という3ホール、まずは16番からご紹介。
16番はブラックティからプレーすると、なんと630ヤード。おい、PGAかっ!
全体的には右ドッグレッグ。ティグラウンドは木々に囲まれています。
2打目地点は非常に広くなっておりますが、先が見えない怖さも同居します。
おっ、大きめの池があるようです
出た!池!!こら、PGAかっ!!
狙いすましたショットが求められる3打目。これはとってもスリリングです!
このコースはグリーンもめちゃくちゃ手強い!傾斜と芝目がボールの転がりにいたずらします。
カートに積んであるガイドを読むのですが、なかなかわかりにくかったりして…f^_^;)
17番は、池越え、打ち上げのパー3。池は気にならないものの、距離が足らないと手前の「死の谷」に、大きければ奥の「死の丘」に…
手前をビビった私、見事に死の丘に着弾。池に向かって打ちおろすアプローチをトップし、今度は死の谷手前に。9回ぶったたきました!いやー、パー3でやられました(>_<)
そして最終18番は、クラブハウスに向かって緩やかに打ちおろすパー5。意外と広いと思っていると……
またまた池!もはやTPCかっっ!!と思わずひとりごちてしまうほどの素敵なレイアウトを堪能できます。
でもですよ、この池のプレッシャーをはね退けてグリーンをとらえたときの喜びは、格別です。
これが下秋間カントリーです。いやあ、難しいけど、トンデモレイアウトではないので、自分の実力をしっかり見つめることができます。
ブラックティから100切れれば一人前なんですって!群馬県アマ選手権のチャンピオンでも、80を切るのが精いっぱいなんだとか。
支配人いわく、「難しい」は褒め言葉です、と。大叩きして「もう二度と来ねえよ!」と宣ったシングルさんがほどなくメンバーになった、なんていう逸話に事欠かないコースです。もう、怖いもの見たさでもなんでも、行ってみるしかないですよっ!!!
下秋間CC(群馬県) | |
住所 | 群馬県安中市下秋間4385 |
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連絡先 | 027-382-5111 |
URL | http://www.shimoakima.co.jp/ |