バウンスがないと砂が爆発しない
「Vol.1では、バウンス角の違いによって、地面や砂から跳ね返る力が違う、と説明しました。ではバウンスは、どのように機能してボールの飛び方にどんな影響を与えるのでしょうか。バンカーでバウンスの大きな“56・14”と同ロフトでバウンスを“0度”に調整したものを打ち比べてみましょう」(ボーケイ氏)
「56-14は砂が短く固まって飛び、球も高く勢いよく飛びますが、バウンスが0度のものは、砂がごっそり大量に飛び、脱出もままならないのがわかりますか?」
「これがバウンスの効果です。56・14はバウンス(抵抗)が大きいので、ヘッドが砂に潜らず、砂を取りすぎるミスが減る。特に柔らかい砂や柔らかいフェアウェイは、地面の反発が少ないので、バウンスの大きいものが適していますし、やさしいのです」
「一方、バウンスがないと抵抗が少なく、砂にどんどん潜り、ボールにエネルギーが伝わらないので、思うように飛びません。実際は0度のバウンスはまずありませんが、バウンスが6度以下になると、この傾向は同じです」
「フェースを開いて使ったり、緩やかな軌道で振れる人は使いこなせますが、アプローチやバンカーが苦手なら、絶対にバウンスの大きなものを選ぶべきです」(ボーケイ)
フェースを開くとさらにバウンスが効く
「バウンス角が小さいウェッジは、フェースを開いて自分でバウンスを“作る”必要があります。フェースを開いて構えることで、バウンスがせり出し、クラブに抵抗を作ることができます」
「しかし、やはりローバウンスは緩やかな軌道で振れて、砂を薄く取れる人しか使わない方がいいでしょう。ちなみに、私は、6度以下のバウンスを“ローバウンス”、7~11度を“ミッドバウンス”、12度以上を“ハイバウンス”と区分しています。バウンスの効果をはっきりと実感できるのは8度以上のもの。多くの人はミッドかハイバウンスを選ぶべきですね」
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