今年の女子ツアーも韓国勢選手の活躍は目立ちますよね。イ・ボミプロ、申ジエプロ、キム・ハヌルプロ・・・。
彼女たちには、"ベタ足スウィング"という共通点があります。
なぜか日本人選手には少ないこの打ち方。今回は韓国人ゴルファーに多い“ベタ足”スウィングの魅力をご紹介します。
“ベタ足”こそ脚を使え
ベタ足とは、インパクトからフォローまで右足かかとを上げないことです。ただ、かかとを上げないということは、脚が使えずに手打ちになってしまい、飛距離も落ちます。また引っかけの出る危険もあります。
それこそがこの打法が韓国以外では、あまり浸透していない理由なんです。
しかし、韓国選手のベタ足は脚を強く使っているのです。"ベタ足スウィング" アン・ソンジュプロのドライバーショットを見てみましょう。
アン・ソンジュ選手は、必要最低限の体重移動しかしないから、ブレない軸をしっかりと脚で受け止めることができるのです。すなわち脚(下半身)のパワーを最大限ボールに伝えることができ、飛距離も出て、方向性も高くなるのです。
ベタ足のメリット
ポイント1 軸がブレない
脚が暴れない分、スウェイや上体の浮き上がりは少なくなります。つまり強固な軸が生まれるということです。結果ミート率アップにもつながります。
ポイント2 クラブがプレーンに乗りやすい
下半身の動きが少ないので、上体の前傾は保たれます。手に無駄な力さえ入れなければ、クラブはプレーンからは外れにくいのです。
ポイント3 "左の壁"を作ることができる
右かかとが浮かないので、左サイドに体重が乗りすぎることがありません。体が流れずに小さい幅で体重移動がでにくいです。
トップからの切り返しで右足を踏む
下半身の使い方を中井学プロに聞いてみました。
「右足を踏み込む動作で切り返します。つま先で踏まずにしっかりかかとで踏み込みましょう。左へのスライドは少なくしたいので、右足を踏み込むと同時くらいに左のひざをのばように使います。アン・ソンジュもキム・ハヌルも左の足は伸びていますね。前傾をキープしようとするとひざを伸ばさないようなイメージがありますが、頭の高さが変わらなければ下半身は積極的に使いましょう」。
なるほど〜。"ベタ足スウィング”の魅力、お分かりいただけましたか?とくに脚が暴れて、ミート率が悪い人は、「右足のかかとを上げない意識」だけでもいいので試してみてはいかがでしょうか。