「ヒーローワールドチャレンジ」で1年3カ月ぶりに復帰したタイガー・ウッズ。全盛期のタイガーを語るうえで欠かせないのが「スティンガーショット」。左ひじを抜くような動きで低いライナーボールを放つショット。スティンガーとは、低空を飛んで敵を攻撃するミサイルの名にあやかったものだ。今週の週末コラムは「スティンガーショット」について紹介しよう。
![画像: タイガーは左ひじを抜くような動きでスティンガーショットを放つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/07/22/62ed31d5a9dd43c3d7398e1bf86e507f381a508f_xlarge.jpg)
タイガーは左ひじを抜くような動きでスティンガーショットを放つ
ハードヒッターであるタイガーゆえの泣きどころ
タイガーウォッチャーとして有名なJ・アンドレサーニ氏は語る。
「タイガーのアイアンショットの打球は高弾道です。この弾道だと、風の影響をモロに受けてしまいます。米ツアーのように粘っこい深いラフにつかまるのが怖いコースでは、方向性を出せるショットが絶対必要になってくるのです」(J・アンドレザー、以下同)。
「さらに、タイガーほどのヘッドスピードがあるとスピンがものすごくかかってしまいます。米ツアーでは、多面型グリーンがほとんどですが、例えば奥が高い二段グリーンでピンが奥に切ってあるとします。普通は奥の段を狙っていきますが、タイガーの通常のアイアンショットだとバックスピンがかかり過ぎて、手前の段まで戻ってきてしまう恐れがあるんです」。
![画像: タイガの-アイアンショットではスピンがかかり過ぎるゆえに、スピンを抑える必要があった](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2016/07/22/8251f37a80d1fad34b29207c1e0261991eecc6c9_xlarge.jpg)
タイガの-アイアンショットではスピンがかかり過ぎるゆえに、スピンを抑える必要があった
「スピンを抑えたライナーボールならランが出て手前の段から奥のピンへ寄せていくことが出来る。それがスティンガーショットだったわけですね」。
高いドローボールだけでは攻めきれないアメリカツアーだからこそ、生み出されたのが「スティンガーショット」。次回はその基本的な打ち方を紹介しよう。
※月刊ゴルフダイジェストでは、様々なトッププロのショットの秘密に迫っています。